クォーク・グルオン・プラズマの動的構造と重い中間子に対するプラズマ抑制
Project/Area Number |
04F04053
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Particle/Nuclear/Cosmic ray/Astro physics
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Research Institution | The University of Tokyo |
Host Researcher |
初田 哲男 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授
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Foreign Research Fellow |
DIGAL Sanatan 東京大学, 大学院理学系研究科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2005: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2004: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 量子色力学 / チャーモニューム / クォーク・グルオン・プラズマ / 相対論的重イオン衝突 / 熱場の理論 / チャーモニウム / 熱場理論 |
Research Abstract |
今年度は、有限バリオン密度かつ有限温度における、常伝導相からカラー超伝導への相転移を、相転移点付近での有効となるギンツブルグーランダウ理論を用いて解析した。まず、弱結合近似のもとで、ゲージ場の揺らぎをとりいれた解析的研究を行い、ダイクォーク凝縮場の自己相互作用結合定数のパラメーター領域に応じて、通常の常伝導からCFL相<カラーフレーバーロッキング相>への相転移のみならず、結合定数の非が1よりおおきくずれる場合には、常伝導->2SC相->CFL相という2ステップの相転移や、常伝導->2SC相への直接転移が起こりうる事を示した。ここで、2SC相とは、u-dクォークのペアリングのみを持つ相で、カイラル極限においても、ゲージ場の揺らぎにより、この相が実現する可能性がある事を示した点が新しい。更に、これにダイクォーク場凝縮の揺らぎをとりいれた解析を行うために、格子上でこの有効理論を定義し、モンテカルロシミュレーションを遂行して相構造を決めた。この有効理論は、カラーゲージ不変性をもつので、弱結合の場合と異なり、強結合ではダイクォーク凝縮場の期待値で相を分類することはできない。このため、ゲージ不変なダイクォーク場の複合演算子でフレーバー空間では3×3行列となる秩序変数を導入し、その固有値の振る舞いにより相を分類することを試み、これに成功した。具体的には、CFL相は、3つの固有値が縮退する場合、2SC相は、一つの固有値のみ大きな値を持つ場合に対応する。また共存相や準安定相を特定するため、複数の相を格子上に用意して、その競合を調べる方法を導入し、1次相転移の詳細な解析も行い、多自由度の秩序変数の空間内での有効ポテンシャルを研究した。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)