固体表面上のナノメートルスケール磁性金属分子複合スピン系の作製と磁性
Project/Area Number |
04F04060
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Biophysics/Chemical physics
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Research Institution | The University of Tokyo |
Host Researcher |
小森 文夫 東京大学, 物性研究所, 助教授
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Foreign Research Fellow |
LIU Xiangdong 東京大学, 物性研究所, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 分子吸着 / 結晶格子ひずみ / 窒素吸着銅表面 / 走査トンネル顕微鏡 / ナノ構造 / 磁気カー効果 |
Research Abstract |
窒素吸着銅(001)面上に形成される規則ナノパターンを利用した、ナノ磁性物質の形成過程と強磁性の研究を継続した。前年度はこの表面の酸素吸着を調べたので、さらにコバルトを蒸着しコバルトドットの形成過程について走査トンネル顕微鏡を用いて調べた。その結果、酸素吸着銅(001)表面での詳細な超薄膜形成過程を明らかにし、その磁性を調べた。酸素吸着表面に飛来したコバルトは、最初に表面の銅原子と置換し、代わりに表面に押し出された銅原子が銅表面に長方形の島を形成する。さらにコバルトを蒸着するとコバルトは埋め込まれることなく常に表面第一層に浮き上がり、最終的に表面は酸素吸着コバルト表面となる。この長方形の島形成は、コバルト膜厚三原子層まで確認した。そこで、共同研究者と共に磁気カー効果測定を行った。このようにして作成したコバルト薄膜は、清浄銅表面と同じように強磁性転移するが、保持力が膜厚と共に上昇する。これは、長方形の島形成が原因であると考えられる。格子パターン窒素吸着面上の場合には、銅島成長が生じるために強磁性ナノドット配列はできない。 次に、規則ナノパターン上に他の3d遷移金属を蒸着し、新たなナノパターンの形成とナノ磁性化合物の探索を行った。その結果、ある3d遷移金属において新たな二次元周期ナノパターンの形成が観測された。共同研究者と共に、この化合物が強磁性であるかどうか磁気カー効果と磁気円二色性測定を用いて、また、その電子状態については光電子分光を用いて調べている。科学研究費補助金は今年度で終了するが、Liu氏の帰国までさらに低温での測定など研究を続ける予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)