Project/Area Number |
04F04064
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
季村 峯生 九州大学, 理学研究院, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
MAKOCHEKANWA Casten 九州大学, 理学研究院, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 電子 / 陽電子 / 原子分子 / 散乱断面積 / 電子励起 / 解離過程 / イオン / プラズマプロセス / 電子散乱 / 陽電子散乱 / 多原子分子 / 分子解離 / 電子付着 / 陽電子付着 / 静電相互作用 / 分極相互作用 |
Research Abstract |
電子・陽電子と多原子分子との衝突による分子解離過程についての解離ダイナミックスと解離生成分子種同定についての実験的及び理論的研究を実施した。電子と原子分子との衝突は、近似的に静電、交換、分極相互作用の和で表せるが、電子の場合全ての相互作用要素は引力で、したがって全体の和として強い相互作用となって発現する。一方陽電子と原子分子との相互作用は、電子の場合に比べ、交換相互作用は現れなく、静電相互作用は斥力、分極力は引力と互いに打ち消しあい弱い相互作用となる。したがって、電子散乱の相互作用は強く、陽電子散乱の場合派相対的に弱くなり、この2つの粒子散乱を比較研究することにより、相互作用の機構を深いレベルで理解でき、またこの相互作用によって起きる様々な物理的現象の基礎物理の理解に役立つ。また電子付着によって出来る分子負イオンと陽電子付着によって出来る分子正イオンとではその解離過程と解離によって出来る解離分子種が大きく異なると考えられるが、今までこのような研究はなされていない。我々はこの電子、陽電子衝突による解離過程と解離分子種について組織的研究を初めて行なっている。さらにこれら電子陽電子衝撃により、様々な非弾性散乱過程が起きるが、そのうちイオン化と電子励起によって作られる分子イオンや電子励起分子は不安定な分子種が多く短い寿命の後分子は壊れ解離する。その解離により生成される分子種も2つの入射粒子によって違いが出ると期待される。われわれはこの比較研究を行い、解離分子種生成機構の解明と生成分子種制御のための研究を行なっている。 今年度は、フッ素置換炭化水素と電子・陽電子散乱について系統的に調べた。この分子種は、プラズマプロセスなどで非常に重要なガスであるが、その電子散乱のダイナミックスや断面積についての研究は非常に少ない。特に陽電子散乱についての研究は本研究が世界で始めてである。 本申請研究から、マコチェカンワー季村共著論文を2年間で約25報、Phys.Rev.J.Chem.Phys., J.Phys.Bなどに発表し、また幾つかの国際会議での招待講演も行なった。
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