光結晶ファイバーを用いたテラヘルツ波ピッグテイルによる生体分子の実時間計測近接場顕微分析装置の開発
Project/Area Number |
04F04077
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Applied physics, general
|
Research Institution | Institute for Molecular Science |
Principal Investigator |
猿倉 信彦 分子科学研究所, 分子制御レーザー開発研究センター, 教授
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
QUEMA Alex Villareal 分子科学研究所, 分子制御レーザー開発研究センター, 外国人特別研究員
|
Project Period (FY) |
2004 – 2005
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
|
Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
|
Keywords | テラヘルツ / 超短パルスレーザー / レンズダクト / 光結晶ファイバー / テラヘルツ波ピッグテイル / テラヘルツ電磁波 / 近接場顕微分光 |
Research Abstract |
テラヘルツ波を容易に扱うための光結晶ファイバーを用いたテラヘルツ波ピッグテイルを作製した。光結晶ファイバーの材料に使用したのは、テラヘルツ領域における吸収が小さい、通常テフロンとして知られているポリテトラフルオロエチレンである。コアに用いたのは直径1mmのロッドで、クラッドに用いたのは、外径0.75mm、内径0.25mmのチューブである。コアの周りに8本のテフロンチューブを束ね、それらを熱収縮チューブで固定し、さらにその周囲に16本のテフロンチューブを束ねて熱収縮チューブで固定した。こうして作製した光結晶ファイバーは、テラヘルツ波伝播時におけるエネルギーの損失が極めて小さく、かつ偏光方向がほとんど変化しない、ほぼシングルモードファイバーと言っていいものになった。 次にテラヘルツエミッターと、ファイバーへの入射が容易に行えるような集光光学系を一体化した、テラヘルツ・レンズダクトを開発した。半導体基板(InAs)を、レンズダクトの表面に屈折率整合をとるためのシリコングリースを介して貼り付け、励起光の入射面はブリュースター角、レンズダクト内部でInAsへの入射角もブリュースター角になるように調整した。発生したテラヘルツ波の放射方向には、テラヘルツ波が全反射するような角度でテーパーを付けた。レンズダクトの材質はポリメチルペンテン(TPX)で、これは励起光であるチタンサファイアレーザーからの超短パルス光と、発生したテラヘルツ波の両方に対して透明な材料である。レンズダクトの先端を、シリコングリースを介して前記の光結晶ファイバーのコアに取り付けると、集光されたテラヘルツ波を効率よくファイバーに導くことが可能になった。この2つを組み合わせたものを、その形状からテラヘルツ・ピッグテイルと呼んでいる。この結果から、テラヘルツ波を容易に扱える、新たな光学システムを確立できたと考えている。
|
Report
(2 results)
Research Products
(2 results)