生細胞における細胞内蛋白質輸送の新たなリアルタイム可視化法の開発
Project/Area Number |
04F04190
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Cell biology
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Host Researcher |
大野 博司 独立行政法人理化学研究所, 免疫系構築研究チーム, チームリーダー
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Foreign Research Fellow |
LUO Hong 独立行政法人理化学研究所, 免疫系構築研究チーム, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 共焦点レーザー顕微鏡 / 単光子レーザー / 多光子レーザー / キメラ蛋白質 / 蛍光蛋白質 |
Research Abstract |
細胞内蛋白輸送の研究はGFPをはじめとする蛍光蛋白質の開発により飛躍的に発展した。しかしこれまでの方法では、細胞内のある特定の部位(オルガネラ)に局在する蛋白質が時間とともにどこに移動するかをリアルタイムで追跡することは事実上不可能であった。最近開発されたGFP変異体であるphotoactivatable(PA)-GFPは、400nm付近の光により初めて活性化されて蛍光を発するようになる。そこで本研究では、特定のオルガネラに局在するPA-GFPキメラのみを活性化し、その挙動を共焦点レーザー顕微鏡でタイムラプス観察することにより、生細胞における蛋白輸送のリアルタイム可視化の新技術を開発することも目的とした。 新規に合成されたトランスフェリン受容体(TFR),LDL受容体(LDLR)はゴルジ体から細胞膜へと輸送され、その後細胞膜とエンドソームを循環するとされるがその動態は不明である。そこでその細胞内輸送をモニターするために、これらの蛋白質とPA-GFPとのキメラ蛋白(PA-GFP-TFR, PA-GFP-LDLR)を作成した。HeLa細胞に遺伝子導入されたPA-GFP-TFR, PA-GFP-LDLRはTFR、LDLRそのものと同様に細胞膜およびエンドソームに局在することを確認した。また、生細胞内であるオルガネラに局在するPA-GFPキメラ蛋白のみを活性化するためには、PA-GFPとは異なる自家蛍光を発する蛋白質が必要である。そのために、golgin97のトランスゴルジ網(TGN)局在を決定するドメインであるgripドメインとRFPとのキメラ蛋白grip-RFPを作成した。HeLa細胞に導入されたgrip-RFPは予想通りTGNに局在することを光顕・電顕にて確認した。PA-GFPは単光子レーザーより多光子レーザーによる励起の方が励起効率、励起される範囲の正確さ、細胞に与えるダメージの全てにおいて遊離であることを確認した。PA-GFP-TFR、grip-RFPを共発現したHeLa細胞を多光子レーザーにて励起し、生細胞における蛍光観察を行うことにより、PA-GFP-TFRはTGNからエンドソームを経て細胞膜へと向かうことが示唆された。現在論文作成中である。
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Report
(1 results)
Research Products
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