オリゴマンノシル化シスタチンの癌、ウィルスおよび寄生虫ストレスモジュレータ機能
Project/Area Number |
04F04203
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Food science
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Research Institution | Shinshu University (2005) Shimane University (2004) |
Principal Investigator |
中村 宗一郎 信州大学, 農学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
JING HAO 信州大学, 農学部, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | シスタチン / オリゴマンノシル化 / ロタウィルス / 抗ウィルス性 / 抗菌性 / 抗寄生虫性 / 抗ガン性 / 抗酸化性 |
Research Abstract |
N型糖鎖認識配列(Asn35-Lys36-Ser37)を持つように第37位のアラニンをセリンに点突然変異させたシスタチンC遺伝子を導入したメタノール資化性酵母Pichia pastorisX33の形質転換体を用いて,オリゴマンノシル化シスタチンを調製した。抗ガン性試験にはヒト大腸ガン細胞由来のCaco-2細胞及び細胞侵襲型ヒト大腸ガン細胞由来HCT-116細胞の2種類を用いた。抗ウィルス性試験には幼児下痢症患者由来のロタウィルスを,また,ウィルスのホスト細胞にはアフリカミドリザルの腎臓由来のMA-104細胞を用いた。オリゴマンノシル化シスタチンの抗ガン性試験を行った結果,シスタチン自体,ヒト大腸ガン細胞由来のCaco-2細胞に対して増殖抑制効果を示した。また,野生型に比べオリゴマンノース型シスタチンの方が強い効果を示すことが認められ,それは糖鎖が付加によるものであることが明らかにされた。このことは,オリゴマンノース型シスタチンをendo-Hで処理し,付加した糖鎖を除去することによって確認された。一方,ロタウィルスを用いて抗ウィルス性試験を行った結果,野生型,オリゴマンノシル化シスタチン,糖鎖を除去したオリゴマンノシル化シスタチンのいずれにおいても抗ウィルス効果を示すことが明らかにされた。除去したオリゴマンノシル糖鎖の抗ウィルス効果を調べたところ,その糖鎖自体にも抗ウィルス効果があることが示された。また,オリゴマンノシル糖鎖が付加することによって,シスタチン分子の構造安定性が著しく改善していることもタンパク質化学的に明らかにされた。以上のようなことから,オリゴマンノシル化シスタチンのガンやウィルスに対するストレスモジュレータ機能については,糖鎖自体の効果と付加による二次的な効果のいずれもが重要な働きをしていることが実証された。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Enhanced anti-rotavious action of human cystatin C by site-specific glycosylation in yeast2004
Author(s)
Nakamura, S., Hata, J., Kawamukai, M., Matsuda, H., Ogawa, M., Nakamura, K., Jing, H., Kitts, D.D., Nakai, S.
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Journal Title
Bioconjugate Chemistry 15巻6号
Pages: 1289-1296
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