Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2006: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2005: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
近年,森林における水・エネルギー・炭素循環に関する観測・解析が精力的に行われている.しかし,これらの研究の多くは,人為の影響を極力受けない条件で行われているものが多い.しかし,現在地球上では人間活動の影響を受ける範囲が広がり,都市化もその一つである.しかし,都市化により森林におけるこれらの諸循環がどの様に変動するかという課題に関しての知見はほとんど得られていない.本研究は,都市化により森林における水・エネルギー・炭素循環特性がどの様に変動するか?という課題を,観測・解析的に明らかにしようとするものである. 本研究では,都市化の程度が異なる同じタイプの森林3地点に,フラックス・微気象観測タワーを建設し,森林樹冠上の各種フラックスと気象要素の連続観測を行った.そして,年間,季節ごとの炭素収支量を算定し,都市化による応答特性などを検討した. その結果,以下のことが明らかにされた. 1)都市化の程度は,気温の日変動幅,最高気温,大気中二酸化炭素濃度により表現することができた 2)都市化の影響を強く受けた森林では春期から夏期にかけて高い光合成量を示したが,同時に高い気温のため呼吸量も増加し,結果として他の森林より年間炭素吸収量は低い値を示した. 3)森林の純生産量に占める呼吸量の割合は,都市化(高温化)と森林タイプ(落葉樹に対する常緑樹の割合)に影響され,都市化がすすむほど,まだ常緑樹の割合が大きくなるほど大きくなることが示された.
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