Project/Area Number |
04F04225
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Pathological medical chemistry
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
生田 宏一 京都大学, ウイルス研究所, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LEE Hai-Chon 京都大学, ウイルス研究所, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | サイトカイン / T細胞抗原受容体 / シグナル伝達 / 転写因子 / T細胞 |
Research Abstract |
T細胞では、正と負の選択がおこる胸腺のDP段階と抗原特異的なクローン増幅がおこる末梢の活性化T細胞の2つの分化段階で、IL-7Rの発現が一時的に低下する。いずれもTCRの親和性のみで細胞の生死が決まる段階であり、余計な生存・増殖シグナルを入れる可能性のあるIL-7Rを積極的にシャットオフしていると考えられる。したがって、IL-7Rの発現制御はリンパ球の発生・分化過程で重要な役割を果たしている。本研究の目的は、IL-7Rα鎖遺伝子の転写誘導機構とTCRシグナルによるその抑制機構を解析し、リンパ球の生成・分化過程におけるIL-7Rの発現制御の意義を明らかにすることにある。 まず、TCR刺激による末梢T細胞のIL-7Rα鎖の発現の変化を解析した。固相化抗CD3抗体でマウス脾臓T細胞をin vitroで刺激すると、刺激前にはIL-7Rα鎖が高レベルで発現していたものが、刺激後16時間で完全に消失した。次に、IL-7Rα鎖のmRNA量を解析した結果、刺激後1時間で半減し、16時間でほぼ消失した。さらに、この低下は、TCRの下流シグナル分子P38の阻害剤SB203580の添加によってブロックされた。これらの結果から、TCRの下流シグナル分子p38によってIL-7Rα鎖遺伝子の転写が抑制されることが明らかとなった。 次に、IL-7Rα鎖の転写誘導機構を解析した。まず、プロモーター領域にはIkaros、Runx、Etsなど転写因子の結合モチーフが保存されており、この内Etsの結合モチーフが転写誘導に重要であることを、レポーター法とゲルシフト法で確認した。さらに、プロモーターから3kb上流のヒトとマウスの間で高度に保存されている領域にグルココルチコイド受容体のモチーフが存在し、グルココルチコイド依存的な転写誘導に必要なことを確認した。
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