都市型産業集積とネットワークにおける地域金融の役割に関する研究
Project/Area Number |
04F04266
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Economic policy
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Research Institution | Osaka City University |
Host Researcher |
佐々木 雅幸 大阪市立大学, 大学院創造都市研究科, 教授
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Foreign Research Fellow |
金 淳植 大阪市立大学, 大学院創造都市研究科, 外国人特別研究員
KIM SUNSIK 大阪市立大学, 大学院・創造都市研究科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 地域開発 / 地域金融 / 内発的発展 / 韓国金融 / 農村経済 / 新産業創出 / クラスター / 日韓比較 / リレイションシップ金融 / 産業集積 / RIS / 韓国 / 地域政策 |
Research Abstract |
今年度の研究は、フィールドワークの研究を集中的に行い、産業集積と地域金融の関係を集中的に考察することであった。そして二つの関係をより鮮明に表すために、固有の地域状況と競争環境を抱えて地域や金融機関を抽出してフィールドワークの対象とした。 具体的な対象地域としては(1)大阪府北部・京都府南部・兵庫県東部にまたがっている地域として、通常「京阪神バレー」と呼ばれる地域であり、その地域と地域銀行の関係についてフィールドワークを行った。(2)軍事基地のある地域での地域産業の変化と地域金融との関連を調べるために、東京の多摩地域の昭島市・福生市の事例を考察した。(3)財政依存の地域経済と地域産業の新しい芽を導き出すために沖縄県、特に那覇市、名護市、久米島町、今帰仁村などの沖縄県内の市町村を調べた。(4)地方市町村の状況による一般的な状況を調べ、沖縄での結果を比較するために岐阜県と長野県の状況を調べた。 研究の結果として、第1に産業集積地からの新産業の創出やネットワークを構成する地域金融の役割が大きいということが発見できた。それはI銀行とK金庫の取り組みによるもので、ベンチャー企業向けのマッチング・フェアや企業・大学・行政のネットワークを構成させ、新産業への技術保証・将来補償と結びつけたことが、地域金融に主導権を持たせることのできる要因であることである。第2に軍事基地関連の調査では昭島・福生の両市へのヒアリングを通じて、基地関連収入を受けなくても独立して市政を運営できる財政状況であることが確認できた。また信用金庫支店のマッピングを行い、基地周辺には地域産業の定着が難しいことを発見し、多摩地域のような産業集積地における基地の役割は地域経済の発展と相合していないことも確認できた。(3)と(4)のフィールドワークでは都市型のような地域金融の役割は期待しがたいが、信用金庫や農協などの金融機関をいかに地元でコントロールできるかが重要であることが研究の結果わかってきた。この部分は今後、分析を深めて必いく要があるという課題を残した。
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Report
(3 results)
Research Products
(6 results)