Project/Area Number |
04F04293
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Environmental dynamic analysis
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
多田 隆治 東京大学, 大学院理学系研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SUN Youbin 東京大学, 大学院理学系研究科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2004: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 風成塵 / 石英 / 供給源 / 結晶度 / ESR / 黄土台地 / 砂漠 / 粒度分画 / 石英ESR信号強度 / 石英結晶化度 / 黄土高原 / レスー古土壌堆積物 / 偏西風 / 冬季モンスーン / 氷期-間氷期サイクル / 石英結晶度 / レス-古土壌堆積物 |
Research Abstract |
中国内陸乾燥域から飛来する風成塵は、北半球の気候や北太平洋域の生物生産に大きく影響している。こうした影響を評価する上で、風成塵の発生,運搬、堆積過程を知る事は重要であり、そのためには風成塵の供給源を知る必要がある。そこで、風成塵の鉱物・化学組成を利用し供給源を推定する試みが行われてきたが、未だに有効な手段は確立されていない。我々は、その原因が、鉱物・化学組成の粒度依存性や、風化・変質の影響が十分考慮されていない事にあると考え、風成塵の主要構成鉱物であり、風化・変質にも強い石英に的を絞り、その形成年代、晶出温度/速度という2つの指標で特徴づける事を考えた。石英の電子スピン共鳴(ESR)信号強度は母岩の形成年代を反映し、結晶化度(CI)は晶出温度や速度を反映する。そこでまず、中国、モンゴルの9砂漠について表層試料を採集し、5つの粒度区分に分画して、各粒度区分中の石英のESR信号強度とCIを測定した。その結果、16μm以下、32-64μ、64μm以上の3つの粒度区分が、それぞれ異なるESR信号強度とCIで特徴付けられ、異なる運搬様式に対応する事がわかった。特に16μm以下は、風による高高度運搬によると考えられた。そこで、9砂漠から採取された37試料について、特に、16μm以下の石英についてESR信号強度とCIを測定し、ESR信号強度対CI図上にプロットした結果、9砂漠全てが図上の異なる領域にプロットされ、明確に識別出来る事が明らかになった。全データは、タクラマカン、テンガー、グルバンチュンギュット、ゴビ(モンゴル)の4砂漠に対応する領域を結んだ4角形の中にプロットされるが、これら4砂漠はそれぞれクンルン、キリアン、アラタウ、アルタイ山脈の麓に位置し、それら山脈から供給された土砂を起源とすると考えられる。それに対し、他の5砂漠は、これら4砂漠起源の砕屑粒子の混合で説明出来る。
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