環境水中微量医薬品由来化合物の分析および促進酸化処理
Project/Area Number |
04F04379
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Environmental dynamic analysis
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Research Institution | Prefectural University of Kumamoto |
Principal Investigator |
古賀 実 熊本県立大学, 環境共生学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
KIM Kyoung Suk 熊本県立大学, 環境共生学部, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2004: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 水質汚濁 / 微量分析 / 医薬品由来化学物質 / 促進酸化処理 / 酸化分解 / 抗生物質 / クロマトグラフィー / 質量分析 / 医薬品由来化合物 / 水質汚染 |
Research Abstract |
抗生物質、合成抗菌剤、解熱剤などの医薬品は医療、および畜産分野において大量に使用され、未変化体あるいは抱合体として環境中に放出されている。これらの医薬品の多くは強い生理活性を示し、未処理のまま環境中に放出された場合、水中あるいは土壌中に生息する生物に何らかの影響を及ぼす事が考えられる。 これらの医薬品起源化学物質の多くは生物化学的に安定なものが多く、活性汚泥法等の従来の廃水処理方法では分解除去が困難である。オゾン処理および紫外線照射を併用した促進酸化処理(Advanced Oxidation Processes, AOP)は環境中における残留性が高い化学物質の分解除去に有効である事が知られ、廃水中医薬品起源化学物質の処理に応用が試みられている。本研究においては、オゾンおよびAOP処理における医薬品化合物の分解処理効果を確認すると共に分解過程の解明を試みた。 抗生物質、アモキシシリン(Amoxicillin, AM)を医薬品由来化合物のモデル物質としてオゾンおよびAOP処理室内実験を行った。処理槽は容量4Lの処理槽を用い、低圧UVランプ、オゾン分散管を装着した。処理実験はハイドロキシラジカルの関与を見る為に、pH4,7、ラジカルスキャベンジャーとしてtert-ブタノールの添加、非添加の条件下で行った。BSTFAによるシリル化およびジアゾメタンを用いたメチルエステル化後GC/MSを用いて反応中間物質の分析を行い、分解過程を考察した。 また頻繁に環境水から検出されるフタル酸ジブチルについても同様の方法でオゾンおよびAOP処理による分解過程を調べた。 アモキシシリンはUV(254nm)単独による光分解反応は遅いが、オゾンおよびオゾン/UV反応による除去効果は顕著である事が認められた。また、分解過程においてはOHラジカルの関与が極めて大であることがわかった。中間生成物質の検索からアモキシシリンの分解プロセスを考察する事が出来た。さらにフタル酸ジブチルについてもその酸化分解過程を明らかにした。研究成果の一部は第40回日本水環境学会年会で発表した。また成果をとりまとめ、学術専門誌に投稿する予定である。
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Report
(3 results)
Research Products
(1 results)