速度分解励起原子衝突イオン化電子分光法と走査プローブ顕微鏡による表面反応ダイナミクスの解明
Project/Area Number |
04F04384
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Physical chemistry
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Research Institution | Tohoku University |
Host Researcher |
大野 公一 東北大学, 大学院理学研究科, 教授
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Foreign Research Fellow |
BORODIN Andriy 東北大学, 大学院理学研究科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2004: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 電子分光 / 衝突イオン化反応 / 相互作用ポテンシャル / 固体表面 / 分子配向 / 吸着 / Penning ionization / Electron Spectroscopy / Collision Energy / Interaction Potential / Collisional Ionization / Scanning Probe Microscope / Reaction Dynamics / Molecular Orbital |
Research Abstract |
励起原子と分子の衝突イオン化反応において、放出される電子と衝突時の速度(衝突エネルギー)を選別した2次元電子分光法によって反応の異方性に関する情報を得ることが出来る。本研究では、有機分子の官能基近傍での引力的な相互作用や、電子相関効果、ハロゲン原子近傍での引力的相互作用並びに励起移動と自動イオン化過程についての知見を得た。自動イオン化過程に関しては、高精度非経験的量子化学計算法を用いた電子状態についての計算によって検討した結果、価電子の直接イオン化過程によるものでないことが明らかとなり、通常の励起原子衝突イオン化過程による反応断面積を遙かに超えた大きな反応確率を持つ過程による特異的な反応であることが分かった。 また、同様の2次元電子分光法を超高真空条件下で用いて、低温に冷却した金属の単結晶基板の表面に吸着した分子の超薄膜と励起原子の相互作用の立体ダイナミクスを明らかにすることにも成功した。これまでに観測してきた気相分子のデータと比較して、標的分子との相互作用の異方性が余り強く観測されない場合に、標的分子は基板上に同じ向きで配向している可能性があることが分かった。逆に、気相分子と同様の異方性が観測される場合には、アモルファスと呼べる状態で配向していることが考えられる。さらに酢酸など、基板上で2量体を形成して安定化する化合物の電子状態について、2次元電子分光法による結果から検討することが可能になった。また、基板表面での有機分子の配列・配向について、走査プローブ顕微鏡を用いた結果と比較検討した。
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Report
(3 results)
Research Products
(3 results)