防腐処理木材中の重金属により汚染された環境の新規浄化技術の開発
Project/Area Number |
04F04474
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
林産科学・木質工学
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Research Institution | Kyoto University |
Host Researcher |
畑 俊充 京都大学, 生存圏研究所, 講師
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Foreign Research Fellow |
BOLLINENI Tarakanadha 京都大学, 生存圏研究所, 外国人特別研究員
TARAKANADHA Bollineni 京都大学, 生存圏研究所, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2004: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | ウッドバイオマス / 木質廃棄物 / CCA(銅・クロム・ヒ素) / 保存処理木材 / リサイクル / CCA(胴・クロム・ヒ素) |
Research Abstract |
防腐薬剤に含まれている有毒金属の環境への溶出が世界的な問題となってきており、汚染された環境の浄化技術及び環境に配慮した、安全な廃棄木材の処理技術を早急に解決することが求められている。本研究では、CCA(銅・クロム・ヒ素)処理廃材から溶出したヒ素を選択的に分離除去することを目的とし、ヒ素に対して選択的吸着性を有する木質炭素化物・マンガン酸化物からなるメソポーラス多孔体をCCA廃材処理に応用して、ヒ素のみを選択的に抽出溶液から分離する手法の開発を目指した。 本年度は、ヒ素や重金属によって汚染された土壌の浄化を行うために、汚染土壌から植物をつかってヒ素や重金属を含む水のポンプアップを行い、植物の根と汚染土壌との間に設置したメソポーラス材料を組み込んだフィルターによって浄化するという、これまで誰も試みたことのなかった画期的な手法について重点的に検証を行った。本実験システムは三つの部分からなる。最下部は酸化アルミニウム粒体の層からなり、中間層は主としてヒ素化合物を吸着する酸化マンガンからなる。上部層は海砂からなりこの部分に植物が植えられており、この植物が水を吸い上げる力、および天日によってもたらされる水の蒸発力を利用することにより下部層の水溶液中に含まれているヒ素化合物をマンガン酸化物へ移行させる駆動力となっている。実験の結果、溶液中のヒ素濃度が低下し、マンガン酸化物層部分でヒ素が吸着されることを確認した。 以上の結果、ヒ素錯体を選択的に除去する方法と、廃棄保存処理木材処理システム構築の核となる新規な機能性材料を開発する目処がたった。本研究の成果は、廃棄保存処理木材の処理にあたって大量に発生するヒ素と重金属を高濃度で含む抽出液からヒ素やクロム、銅などを炭素-金属酸化物のハイブリット材料を用いて効率的に分離し、分離されたそれら元素を資源としてリサイクルする技術開発に将来つながるだろう。
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Report
(3 results)
Research Products
(15 results)