Project/Area Number |
04F04538
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Plant nutrition/Soil science
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Research Institution | National Agriculture and Food Research Organization |
Principal Investigator |
近藤 始彦 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 作物研究所 稲収量性研究チーム, チーム長
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LAZA M.C. 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 作物研究所 稲収量性研究チーム, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2006: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 稲 / 炭素安定同位体 / 気孔 / 生産性 / 酸素安定同位体 / QTL |
Research Abstract |
本研究は、稲品種のさらなる生産性向上のため光合成速度を規定する一要因であるRubiscoへのCO2供給能の指標として植物体の炭素・酸素安定同位体比(δ13C、δ180)の利用の可能性を明らかにすることを目的とする。このためδ13C、δ180変動の遺伝要因と生理要因を検討してきた。実験としてはNew Plant Type (Japonica)とIR72 (Indica)交雑に由来するRIL集団、ならびにコシヒカリ(Japonica)・Kasalath (Indica)染色体部分置換系統群CSSLを圃場にて栽培し、δ13C、δ180、気孔形態および関係する特性についてQTL解析を行った。その結果、δ13CのQTLが複数見出されたが、多くは部位と生育ステージに特異的であった。またδ13Cと葉N含量の葉緑体CO2濃度を通した両者の関連が示唆された。また、δ13Cと気孔密度はQTLが一部重複しており、同一QTLがある可能性が示唆された。δ13C乾物重のQTLはδ13Cとは直接の関連は見られなかった。 これの結果についてとりまとめ、日本作物学会で口頭発表し、またCrop Science Journalに本人および受け入れ研究者連名で掲載された。 さらに以上の結果を踏まえて、δ13Cと葉の気孔形態との関係を表現形上あるいはQTL上で調べた。その結果、気孔の数と大きさとはとくに関係はみられず、δ13Cの遺伝的変動は気孔の開閉制御に主に関係していると推定された。気孔形態については効果の比較的小さいQTLが複数検出された。さらにほかの遺伝資源についても気孔形態とδ13Cの関係を解析したがほぼ同様な傾向が得られた。またδ180の品種間差異はδ13Cと低い相関が見られたが、その要因については今後検討が必要である。 これらの結果については現在投稿中である。
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