Project/Area Number |
04F04561
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Inorganic chemistry
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Research Institution | Kyushu University |
Host Researcher |
佐藤 治 九州大学, 先導物質化学研究所, 教授
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Foreign Research Fellow |
JUN Tao 九州大学, 先導物質化学研究所, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 分子磁性 / 原子価異性 / 金属錯体 |
Research Abstract |
光の時代の到来に向け、物質のもつ様々な機能、例えば、磁石の特性、電気の特性、色などを光で自由にスイッチさせることのできる新しい物質、新しい技術を開発する研究が盛んに行われている。 本研究では光応答性と磁気スイッチング特性を有する新材料の開発を目指し、Co原子価異性(Valence Tautomeric)錯体に着目し磁気測定と光照射効果に関する検討を行った。その結果、二核錯体[{Co(TPA)}_2(DHBQ)]・(PF_6)_3が室温で原子価異性相転移を示すことを見出した。相転移に伴う電子状態の変化はCo^<III-LS>-DHBQ^<3->-Co^<III-LS>【double arrow】Co^<III-LS>-DHBQ^<2->-Co^<II-HLS>と表せる。また、この相転移はヒステリシスを示し、ヒステリシス幅は約13Kであった。さらに、低温で光応答性を検討したところ、光誘起原子価異性を示すことを見出した。光誘起準安定状態は温度を約30Kに上げると再安定状態に緩和した。この変化は繰り返し観測でき、可逆であることが分かった。また、この物質の誘導体[{Co(TPA)}_2(DPNA)]・(PF_6)_3を合成し、その磁気特性、光応答性を検討した結果、この物質も新しい光応答性磁性材料であることがわかった。なお、光応答性、ヒステリシスを示す物質の作製は本分野における重要な研究課題であるとされてきた。従って、本研究において、世界に先駆けてその課題を解決したといえる。 さらに、Mn三核錯体が一次元的に架橋した新材料([Mn^<III>_3O(Meppz)(EtOH)_4(OAc)]_n)を開発することに成功した。この物質の磁気特性は周波数依存を示し、単一分子鎖磁石としての特性を有することを見出した。また、単結晶X線構造解析の結果から、結晶構造には対称心がなくSHG活性であることを明らかにした。
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Report
(1 results)
Research Products
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