原子レベル平坦化表面に結合させた高配向高耐食性防食膜の開発
Project/Area Number |
04F04570
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Material processing/treatments
|
Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Host Researcher |
南條 弘 独立行政法人産業技術総合研究所, コンパクト化学プロセス研究センター, チーム長
|
Foreign Research Fellow |
ZHENGBIN Xia 独立行政法人産業技術総合研究所, コンパクト化学プロセス研究センター, 外国人特別研究員
XIA Zhenbin 独立行政法人産業技術総合研究所, コンパクト化学プロセス研究センター, 外国人特別研究員
|
Project Period (FY) |
2004 – 2006
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
|
Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
|
Keywords | 結晶化 / 純チタン / 陽極酸化 / サイクリックボルタモグラム / 走査型プローブ顕微鏡 / 原子レベル平坦化 / 不働態 / 酸化膜 / 平坦化 / 原子像 / 防食 / テラス / チタン |
Research Abstract |
5回のサイクリックボルタモグラムにおいて最後の電位をカソード領域で終わらせることにより、不安定な部分が還元されて安定な部分だけが残るため、走査型トンネル顕微鏡(STM)で観察したところ、高配向高耐食性防食膜として期待される原子レベルで平坦で明瞭な原子像やステップ-テラス構造が形成されやすくなることが分かった。このサイクリックボルタモグラム法では最大アノード電位を銀塩化銀規準でわずか-50mVに設定しており、従来1000mV以上の高電位が必要であったのに比べて非常に低電位で結晶化が可能になっている。これは不働態皮膜の形成と還元溶解の繰り返しにより、凸部が凹部に比べて溶解速度が高く、その結果相対的に凸部が平坦化したことによると考えられる。また、酸化チタンのアナターゼ型結晶とアモルファスの光学定数(屈折率)がそれぞれ2.52と2.20と明らかに違うことを利用して、生成した陽極酸化膜の結晶性を分光エリプソメータで計測し、サイクリックボルタモグラム法の最大電位を1000mVと1500mVにした場合を比較すると、アナターゼ型結晶の割合がそれぞれ22%から53%と高電位で処理した場合ほど結晶度が高くなることを明らかにした。X線光電子分光法(XPS)により、-50mVと1500mVで生成した酸化膜中におけるチタンの価数を計測すると、高電位では2価と3価のチタンの強度が低下し、4価のチタンの原子濃度が77%から88%に増加した。また高電位で処理するほど、水酸化物や水の混入が減少し、結晶性酸化チタンTiO_2の形成が促進されることが分かった。 これらの結果はElectrochemistry Communicationsに受理され、2007年には掲載される予定となっている。
|
Report
(2 results)
Research Products
(4 results)