Project/Area Number |
04F04578
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Nerve anatomy/Neuropathology
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Research Institution | National Institute for Longevity Sciences,NCGG |
Principal Investigator |
道川 誠 国立長寿医療センター, (研究所)・アルツハイマー病研究部, 部長
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ZOU Kun 国立長寿医療センター, (研究所), 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | アルツハイマー病 / アミロイドβ蛋白 / プレセニリン / integrin |
Research Abstract |
アルツハイマー病ではアミロイドβ蛋白(Aβ)の脳内蓄積機構の解明が重要な課題である。Aβはアミロイド前駆体蛋白(APP)からβセクレターゼとγセクレターゼと呼ばれるプロテアーゼによってそれぞれ生成される。プレセニリンは家族性アルツハイマー病の主な原因遺伝子であり、γセクレターゼ複合体の中で中心的な役割を担っている。プレセニリン遺伝子変異型の家族性アルツハイマー病ではAβ42/Aβ40の比率の上昇が特徴である。最近、プレセニリンはγセクレターゼ複合体の一つ、nicastrinのtraffickingやmaturationを制御することも明らかになった。 我々は、Aβ42は強い神経毒性を持つが、単体Aβ40は強い神経保護作用を持つことを明らかにした。最近我々は、Aβ42をAβ40に変換する新たな酵素(Protein X)の同定に成功し、すでにその酵素活性をin vitroで確認した。Aβ42をAβ40に変換するProtein Xの阻害剤を6ヶ月齢のAPPトランスジェニックマウスへの投与実験を行った。マウスの脳組織Aβ蓄積の解析したところ、13ヶ月齢マウスの脳内ではAβ沈着の有意な上昇は認められなかったが、17ヶ月齢マウスの脳内ではAβ42の沈着が上昇した(Zou K.et al.,submitted)。更に、APPトランスジェニックマウスを購入し、Protein X欠損APPトランスジェニックマウスを作成中である。 また、我々はプレセニリン1,2欠損細胞を用いて、膜蛋白のtraffickingやmaturationに対するプレセニリン1,2欠損の影響を調べた。その結果、nicastrinのtraffickingやmaturationはプレセニリン1,2欠損細胞では阻害されていたが、integrin β1のmature蛋白は増加しており、traffickingの促進が示唆された。更に、プレセニリン1,2欠損細胞において増加したintegrin β1のmature蛋白はほとんどが細胞表面に局在しており、細胞表面への輸送が亢進していると考えられる。また、プレセニリン1,2欠損細胞ではintegrin β1のligandに対して、接着能力が増加しており、細胞表面で増加したintegrin β1のmature蛋白は生理機能を持つことが示唆された。以上の結果からプレセニリンは蛋白特異的にtraffickingやmaturationを制御することが明らかになった。この研究成果は第49回日本神経化学会大会(名古屋)で発表予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)