生物間相互作用により誘導されるシアノバクテリアの毒物質の挙動の解明
Project/Area Number |
04F04581
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Ecology/Environment
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Research Institution | National Institute for Environmental Studies |
Host Researcher |
高村 典子 独立行政法人国立環境研究所, 環境リスク研究センター, 室長
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Foreign Research Fellow |
JANG Min-Ho 独立行政法人国立環境研究所, 環境リスク研究センター, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2006: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | microcystis / microcystin / induced-defence mechanism / fish ecology / phytoplankton / nolecular phylogeny / ontogenic shift / exofic fish / 富栄養湖 / アオコ / シアノバクテリア / ミクロキスチン / 生物間相互作用 / 情報化学物質 / 他感作用 / カイロモン |
Research Abstract |
われわれは、動物プランクトンの個体群密度もしくは情報化学物質濃度を操作し,発達段階の異なる動物プランクトンに暴露されたシアノバクテリアのミクロシスチン(以下MC)生成量を調べた。シアノバクテリアは国立環境研究所(NIES)で培養されているMicrocystis aeruginosa、Planktothrix agardhiiを使用した。また動物プランクトン2種(Daphnia magna、Moina macrocopa)はくNIESのアクアトロンで飼育されているものを使用した。 最初の実験では、捕食圧の異なる動物プランクトン(直接暴露:0、2、4、8個体)と情報化学物質濃度(間接的暴露:0%、10%、25%、50%)におけるシアノバクテリア株の反応(MCの生成)を調べた。二つ目の実験では、発達段階(卵細胞、幼体、成体)の異なる動物プランクトンを飼育した培養液に対するシアノバクテリア中のMC含有量を調べた。 両方の動物プランクトンへの直接暴露に対しMC生産量は増加した。また、MC生産量は、対照区と3段階の情報化学物質濃度の間で大きく異なった。動物プランクトンへの暴露において、細胞内MCは3,4日後にピークに達した。ほとんどのシアノバクテリア株において、MC生成量のピークは、高密度の動物プランクトンの培養液に暴露したときに非常に高かった。細胞内MCと比較して、細胞外MCは低いレベルで放出されたが、両MCは一時的に似たようなパターンを示した。MoinaよりもDaphniaに直接暴露させたシアノバクテリアのほうが、より多く細胞外MCを放出した。異なる動物プランクトンの発達段階で暴露したとき,対照区と動物プランクトン培養液に暴露した処理区(P<0.05)との間でMC量は大きく異なった。また動物プランクトンの幼体よりもむしろ動物プランクトンの成体から放出された情報化学物質に暴露させた処理区のほうが、MC生成量が多かった(細胞内MC : P<0.01,細胞外MC:P<0.05)。これらの研究から、以下の二つの新しい研究結果が得られた.1).動物プランクトン密度や情報化学物質濃度の増加に対し,シアノバクテリアはMC生成量を増加させることで防御している.2).発育段階の異なる動物プランクトンの情報科学物質はMCの生成量に潜在的な影響を与える.
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)