Project/Area Number |
04F04730
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Chemical pharmacy
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Research Institution | Kyoto Pharmaceutical University |
Host Researcher |
野出 學 京都薬科大学, 薬学部, 教授
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Foreign Research Fellow |
PLANAS Loic 京都薬科大学, 薬学部, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | standishinal / アロマターゼ阻害活性 / 乳がん / 予防薬 / 不斉Heck反応 / Pd(OAc)_2 / (S)-BINAP / dichroanals B |
Research Abstract |
近年、standishinalは、強いアロマターゼ阻害活性を有することから乳がんの予防薬として期待されているジテルペンであり、またその構造は不斉4級炭素をもつ新規な骨格を有している。そこで、今回、私たちは不斉Heck反応による4級炭素の構築を鍵段階とするstandishinalの全合成を計画した。β-Cyclocitral(1)と2-methoxyphenyllithiumとの縮合により生成する2級アルコールを脱水反応にかけ、得られるオレフィン体のメトキシル基をイソプロピルチオール-水素化ナトリウムで脱メチル化した。続いて、生成した水酸基をトリフラート基に変換後、Pd(OAc)_2/(S)-BINAPを用いてHeck反応を行い、高収率(87%)および高光学純度(97%e.e.)で6/5/6員環からなる縮合三環化合物を得ることに成功した。しかし、三環化合物のA/B環の配置をtransに変換することが困難であったことから、一時的に標的分子をdichroanals Bに変更した。まず、1と2-methoxy-3,4-diisopropoxy-5-isopropylphenyllithiumとの縮合により生成する2級アルコールを脱水反応にかけ、得られるオレフィン体のメトキシル基をトリフラート基に変換後、これにPd(OAc)_2/(S)-BINAPを用いたHeck反応を行い、高収率で縮合三環化合物を得た。最後に、三塩化ホウ素でベンゼン環(C環)上の2つのイソプロポキシルを脱アルキル化し、dichloromethoxy- methaneと反応させてC環上にホルミル基を導入し、不斉収率56%e.e.ながら、dichroanal Bの全合成に成功した。現在、学術誌へ投稿準備中である。 Dichroanal Bの全合成で得た知見をもとにstandishinalの全合成を検討中である。
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