Project/Area Number |
04F04741
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Meteorology/Physical oceanography/Hydrology
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Host Researcher |
木本 昌秀 東京大学, 気候システム研究センター, 教授
|
Foreign Research Fellow |
CHEN Xianyan 東京大学, 気候システム研究センター, 外国人特別研究員
|
Project Period (FY) |
2004 – 2005
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
|
Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2005: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2004: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
|
Keywords | 気候モデル / 大気海洋相互作用 / エルニーニョ / 大気海洋結合モデル |
Research Abstract |
東京大学気候システム研究センターが国立環境研究所、地球環境フロンティア研究センターと共同で開発した新大気海洋結合モデルの熱帯域の気候再現特性に焦点を合わせて解析を進めている。 今年度は、温暖化時にモデルのエルニーニョ振幅が増大することを見出し、その原因が海洋の成層状態の変化にあることがわかったので、論文化して発表した。 また、モデルを高分解能化することによって、赤道東太平洋において、数か月周期、数千キロメートルスケールで西進する大気海洋結合不安定波が海面水温の衛星等による観測同様、モデルでも再現されるようになる。これらの不安定波の構造を調べ、従来言われてきた順圧的なエネルギー変換に加えて、傾圧的なエネルギー変換も伴っていることがわかった。傾圧的なエネルギー変換は、南北の熱輸送を不安定波が担っていることを意味する。熱収支解析を行い、北半球秋から冬にかけて不安定波の活動が活発な時期には、海面水温について平均揚による寄与の1/3程度が波によって相殺されている。このような不安定波の表現能力向上は、結合モデルによる赤道上の海面水温が観測より低温になってしまうバイアスを緩和する方向に働くことがわかった。 モデルのエルニーニョ-南方振動(ENSO)現象の振幅が観測に比して小さいことは依然課題として残っている。大気と海洋の解像度をさまざまに変えた実験から、大気60km、海洋20-30kmの解像度を用いるバージョンでは、やや改善のきざしが見られた。解像度が高く、長期積分は困難であるが、30年程度のデータが得られたので、他の解像度バージョンと比較しながら改良の要件を探っていく予定である。 さまざまな組み合わせでの結合実験結果をもとに、アジアモンスーン域の降水や循環分布特性の再現性の評価も始めた。
|
Report
(2 results)
Research Products
(1 results)