Project/Area Number |
04F04742
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Boundary agriculture
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Research Institution | Chiba University |
Host Researcher |
本山 直樹 千葉大学, 園芸学部, 教授
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Foreign Research Fellow |
AHMAD Riaz 千葉大学, 園芸学部, 外国人特別研究員
AFMAD Riaz 千葉大学, 園芸学部, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 農薬 / 環境動態 / 水生生物 / 水溶解度 / 水・オクタノール分配係数 / 底質 / 有機炭素含量 / 吸着・脱着 / 生態影響 / ビオトープ / 底生生物 / 吸着・脱着・分解 |
Research Abstract |
水田から水路に流出した農薬は、水生生物に影響を与える可能性があるが、水中濃度は底質との吸着や水中での分解性によって異なる。昨年茨城県北浦周辺の水田水路20ケ所から採取した底質を用いて、物理化学性の異なる数種農薬との吸着について試験管内で基礎的検討を行った。その結果、(1)吸着は短時間(30秒)に起こる、(2)吸着量は農薬の水溶解度と負の相関、オクタノール・水分配係数と正の相関があり、水に溶けにくい農薬ほど吸着しやすい傾向がある、(3)粘土質系底質と砂質系底質への吸着を比較すると、粘土質系底質への吸着量の方が大きい、(4)供試した農薬の中では最も吸着しやすいクロロピリホスは、粘土質系および砂質系底質にあまり関係なく、吸着量は大きい、(5)吸着は底質の有機炭素量と正の相関がある、(6)各農薬の吸着等温線は経験的なフロイントリッヒの式に適合し、各農薬の吸着係数(Kf)は底質ならびに農薬の種類によって大きく異なる、(7)先にある農薬が吸着した底質では、追加した他の農薬の吸着阻害が見られたことから、農薬の底質への吸着は底質粒子の同じ場所に吸着されるか、あるいは吸着に関してお互いに競合関係にある、ことを明らかにした。また、混住地域では水田水路に家庭の雑排水が流入することがあるが、洗剤に含まれる抗菌物質ジンクピリチオンをダイアジノンを吸着した底質に添加すると、ダイアジノンの脱着が見られることを明らかにした。このことは、家庭雑排水の流入は水田水路の水生生物に対する農薬の毒性を増強する可能性を示唆するものである。また、底質への農薬の吸着は底質中の有機物含量に影響されることから、有機物の化学的組成を明らかにするためにCPMAS^<13>CNMR解析を行ったところ、底質によって大きな違いが見られた。
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