Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Research Abstract |
理論:数値計算法の一種である有限差分時間領域法により,a)金属薄膜上のナノメートル幅のギャップに沿って伝搬するギャッププラズモンが存在すること,b)金属ナノエッジに沿って伝搬するエッジプラズモンについて,エッジに曲率がある場合の曲率が与える影響を明らかにした,c)金属対向ナノエッジに沿って,結合型エッジプラズモンが存在することを明らかにした.その結果,これらの金属ナノ構造に沿って伝搬する1次元プラズモンを利用する事で,可視光に対して数ミクロンから数十ミクロンの伝搬距離を持つ真のナノ光導波路を実現できること,曲がり部分の構造を工夫する事で急激な曲がりであってもほぼ損失なしに伝搬できること,を明らかにした.また,負の誘電率と負の透磁率を持つすなわち負の屈折率を持つ曲がりのない光導波路構造に沿って伝搬する光波の特性を解明するための数値計算手法を確立した. 実験:ガラス基板上に金や銀の蒸着膜を作製した後,集束イオンビーム加工装置による微細加工を用いて,金属ナノエッジ,金属対向ナノエッジ,ナノギャップ構造を作製する技術を確立した.また,光学実験により,数値計算によりその存在が予測されていた1次元プラズモンが励起できることを実証し,真空での波長632.8nmの光に対する伝搬距離が数ミクロンから10ミクロン程度のナノ光導波路として動作する事を確認した.この結果は,波長が長くなると金属による光の損失は低下するので,1.5ミクロンの通信波長帯域の光を用いると100ミクロン程度の伝搬距離を持つナノ光導波路を実現できることを意味する. これらの成果を論文(3件),国際会議(4件),国内学会にて発表した.また,関連した事項である金属微粒子に存在する局在プラズモンの特性と応用について図書1冊(分担執筆)にて発表した.
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