静的および動的負荷を受ける形状記憶合金と形状記憶ポリマーの熱・力学特性の研究
Project/Area Number |
04F04774
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Materials/Mechanics of materials
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Research Institution | Aichi Institute of Technology |
Principal Investigator |
戸伏 壽昭 愛知工業大学, 工学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
PIECZYSKA E.A. ポーランド科学アカデミー, 愛知工業大学・工学部, 外国人特別研究員
PIECZYSKA Elzbieta 愛知工業大学, 工学部, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2005: ¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 形状記憶語彙金 / 形状記憶ポリマー / 形状記憶効果 / 超弾性 / エネルギーの散逸 / エネルギーの貯蔵 / ひずみ速度 / マルテンサイト変態 / 形状記憶合金 |
Research Abstract |
形状記憶合金および形状記憶ポリマーに関して静的および動的負荷を受ける場合の熱・力学特性を研究した。得られた結果の要点は以下のとおりである。 (1)TiNi形状記憶合金の変態応力は温度に比例して高くなる。この変態応力はひずみ速度と雰囲気条件に依存する。雰囲気温度を一定に保つ場合、応力-ひずみ曲線の変態域に於ける傾きは、ひずみ速度に比例して大きくなる。このために、負荷・除荷に伴う散逸仕事はひずみ速度に比例して大きくなり、回復可能な貯蔵ひずみエネルギーはひずみ速度に比例して小さくなる。一方、雰囲気温度を制御しない場合、逆変態開始応力は高く、このために応力-ひずみ曲線の除荷時の傾きが大きくなり、散逸仕事は小さくなり、貯蔵ひずみエネルギーは大きくなる。 (2)ひずみ速度が低い場合、マルテンサイト変態は試験片のつかみ部で発生し、試験片の中央部に向かって進展する。この場合、引張り軸と45°の角度をなすマルテンサイト変態に伴う変態帯が現れる。この変態帯の領域では発熱反応に伴い温度が高くなる。一方、ひずみ速度が高い場合、変態帯は試験片のいたるところで発生し、変態の進展に伴いその変態域の幅と領域が拡大する。この場合、変態で生じた温度上昇が保たれるためにひずみの進展と共に応力レベルは非常に高くなる。 (3)ひずみ遠度が高い場合、サブループ負荷において、クリープとクリープ回復および応力緩和と応力回復が現れる。これらの擬粘弾性挙動は、温度変化と応力変化に基づくマルテンサイト変態と逆変態で現れる。 (4)ポリウレタン系形状記憶ポリマーの形状回復性と形状固定性は形状保持に条件に依存して変化する。形状保持条件に依存して非回復ひずみが現れる。この非回復ひずみの現れる現象は二次賦形として成形加工に応用することが可能である。したがって、長期に亘る形状固定性、形状回復性と二次賦形現象は、形状記億ポーマーの応用において重要である。二次賦形に及ぼす形状保持条件としては形状保持の温度、ひずみ、時間がある。形状保持の温度が高く、形状保持ひずみが大きく、形状保持時間が長くなるほど二次賦形は現れやすくなる。 (5)形状固定の温度がガラス転移温度より低い場合、二次賦形は現れない。したがって、長期間形状を保持する場合、低温で形状を保持することが重要である。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)