Project/Area Number |
04F04778
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
古川 義純 北海道大学, 低温科学研究所, 助教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SINGER H. M.
SINGER Herman Marius 北海道大学, 低温科学研究所, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 氷結晶 / フェーズフィールドモデル / 結晶成長 / 樹枝状成長 / 異方性 / 干渉計 / 樹枝状結晶 / 分子動力学法 / クラスターコンピュータ |
Research Abstract |
過冷却水中で成長する氷結晶は、薄い円盤状成長から円盤の縁での界面不安定化の発生を経て、樹枝状成長へと時間発展する。このとき、結晶パターンは、三次元的に極めて非対称な構造(対称性の破れ)を持つ。すなわち、界面張力の異方性と界面カイネティクスの異方性が結晶のパターン形成に同時に関与しているためであるが、その形態不安定化とパターン形成機構を解明するために、氷結晶成長実験を行った。結晶のパターン発展は、マッハツエンダー干渉計を用いてその場観察され、得られた干渉縞の解析により氷の樹枝状パターンの発展を三次元的に解析した。本年度に、干渉縞画像から位相情報を抽出できる新しい画像解析手法を解析し、三次元パターンの時間発展を追跡することが可能になった。その結果、氷樹枝結晶のa軸方向(樹枝の軸方向)とそれに直交するc軸方向の成長速度の解析、さらに質量成長速度の解析などが可能になった。 さらに、フェーズフィールドモデルにより、氷のパターン形成数理モデルの構築をおこなった。このモデルでは、異方性を持つパラメータとして界面張力と界面カイネティクスの2つを導入することで、それらの相互作用の仕方を明らかにすることを目指す試みである。このモデルにより、氷結晶の三次元パターンの発展のシミュレーションを行い、異方性の与え方により非対称な三次元パターンが出現する場合があることがわかった。現在、クラスターコンピュータによるシミュレーションの実施中であり、次年度はデータの解析を中心に研究を推進する。 これらの成果は、米国結晶成長学会年会で発表するなど、国際会議へも積極的に参加した。また2005年9月には、この分野の第一人者Prof.Bilgram(スイス、ETH)が来日したため、本研究に関連して結晶の三次元形態形成に関する共同研究を実施した。
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