土壌中のヒ素化合物の存在形態及び挙動を解明するための化学的手法を確立するとともに,ヒ素を土壌中から効果的に抽出除去する技術を確立する。
Project/Area Number |
04F04856
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Environmental chemistry
|
Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
徳永 修三 独立行政法人産業技術総合研究所, 地圏資源環境研究部門, 主任研究員
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ALAM Mohammeed Golam Mahbub 独立行政法人産業技術総合研究所, 地圏資源環境研究部門, 外国人特別研究員
|
Project Period (FY) |
2004 – 2006
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
|
Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
|
Keywords | ヒ素(III) / ヒ素(V) / 土壌汚染 / 吸着 / 脱着 / 土壌洗浄 |
Research Abstract |
ヒ素で汚染された土壌の効果的な浄化技術の開発のためには、ヒ素イオンと土壌との相互作用を解析することが重要である。そのため、擬似グライ化黄褐色森林土、赤黄色土、黄褐色森林土、黒ボク土、鹿沼土、グライ土によるヒ素(III)イオンまたはヒ素(V)イオンの吸着特性を解析した。土質によってヒ素吸着率は大きく異なったが、ヒ素(III)イオンの吸着のpH依存性は小さくpH8付近に小さなピークが見られた。一方、ヒ素(V)イオンの吸着はpH依存性が高くpH3〜5の領域でよく吸着されることが認められた。ヒ素(III)イオンまたはヒ素(V)イオン濃度を変化させて吸着等温データを得たところ、いずれの土壌についてもラングミュア式、フロイントリッヒ式が成立した。吸着容量の大きさを他の有害陰イオンと比較したところ概ね、リン酸>ふっ化物>アンチモン(III)>セレン(IV)>セレン(VI)>ヒ素(V)>アンチモン(V)>ヒ素(III)の順であった。更に、黒ボク土についてヒ素(III)及びヒ素(V)イオンの吸着速度を解析したところ、それぞれエロビッチ型及び2次速度式が最も適合した。更に、ヒ素(III)またはヒ素(V)のいずれかで人為的に汚染した黒ボク土について、pH4、7または9におけるヒ素(III)及びヒ素(V)の溶出特性の違いを比較検討した。 人為的にヒ素(III)で汚染した黒ボク土(ヒ素含有量1660mg/kg)を用いてリン酸、塩酸、硝酸、過塩素酸、リン酸塩、塩化物、硝酸塩、クエン酸、酢酸、水酸化ナトリウム水溶液によるヒ素抽出特性を解析した。これらの抽出剤のうち、リン酸、リン酸塩、水酸化ナトリウム溶液が最も高いヒ素除去率を示した。これは、土壌によるリン酸イオンや水酸化物イオンの吸着選択性がヒ素(III)イオンよりも高いため、土壌表面からヒ素(III)イオンが排除されたためと考えられる。
|
Report
(1 results)
Research Products
(2 results)