Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2005: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2004: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
|
Research Abstract |
本年度の活動として,大きく分けて3つのプロジェクトを推進し,圧電薄膜材料を用いたポンプデバイス,エラストマーを用いたマイクロポンプ,および圧電材料による生体内発電システムのテーマに取り組んだ. 特に今年度はポンプデバイス開発を集中的に行い,デバイスの作製およびポンプの特性評価までの一連の開発を進めた.圧電薄膜を用いたポンプデバイスは,Ti箔を微細加工し,その上に厚さ3μmのPZT薄膜を直接成膜する技術の開発を行い,良好な圧電特性を確認した.マイクロポンプとして組み上げるには至らなかったが,通常用いるSi基板と異なり50μm以下の薄い基板厚においても破壊することなく良好なアクチュエータが作製できることから,幅広い応用展開が期待できる. この他,電圧を印加することにより発生する静電引力により比較的大きな変形をするエラストマー材料を用いてマイクロポンプの開発を行った.誘電率が高く絶縁性に優れたエラストマー材料に電極を配置し,高電圧を印加することにより,シンプルな構造のマイクロアクチュエータを開発し,これをポンプの駆動源に用いた.厚み100μmのエラストマー材料にあらかじめ引っ張りひずみを加えて厚みをその厚みを25μm程度にし,この両面に電極を配置してダイヤフラム構造とすることでアクチュエータを作製した.比較的大きな変形を伴うため,導電性グリスを電極として用いることで,断線による不良を防止した.ダイヤフラム径1.5mmのアクチュエータに幅50μmのマイクロチャネルを接続することにより,ポンプを完成させた.1kV以上の高電圧印加が必要であるが,80μl/min程度の良好なポンプ特性が確認できた.ポンプ自体が透明な樹脂やガラスからなりフォトリソグラフィーにより容易に作製できる構造であることから,今後ライフサイエンス分野への応用について検討を進める.
|