加齢性筋肉減弱症(サルコペニア)発症と筋衛星細胞との関係
Project/Area Number |
04J00023
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Sports science
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Research Institution | Waseda University (2005) International Budo University (2004) |
Research Fellow |
町田 修一 早稲田大学, 生命医療工学研究所, 講師
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 加齢・老化 / 筋再生 / 筋萎縮 / サルコペニア / 筋衛星細胞 / 幹細胞 / 加齢 / 老化 / 筋サテライト細胞 / 筋損傷 / 筋修復 |
Research Abstract |
加齢により骨格筋の筋肉量は低下し、筋脂肪量が増加することが知られている。本研究では、加齢性筋肉減弱症(サルコペニア)発症の分子機構を解明するため、既に申請者によって確立されている実験モデル(筋損傷モデル)を用いて、高齢期骨格筋の筋脂肪蓄積における筋衛星(サテライト)細胞の役割について検討を行った。実験には若年期(3ヶ月齢)および高齢期(30ヶ月齢)の雄ラットを用いた。筋損傷は両年齢群ラットの前脛骨筋に塩酸ブピバカインを投与した。高齢期の再生筋では3日目に筋衛星細胞および増殖細胞が若年期と比較して少なく、5日目以降では再生能力(新生筋の数や大きさ)の低下が確認された。さらに、再生部位に顕著な脂肪の蓄積がOil red O染色により認められ、脂肪細胞の分化を制御する転写因子(C/EBPalpha)の顕著な発現誘導が認められた。また、C/EBPalpha蛋白を核内に発現している細胞が筋再生部位で多く観察され、それらの細胞群の細胞質には脂肪滴が産生されており、その局在は新生筋に隣接していることが認められ、筋サテライト細胞と同様な局在を示した。本研究により、骨格筋での脂肪蓄積に転写因子C/EBPalphaの関与が認められた。さらに筋衛星細胞が筋線維のみならず、脂肪細胞にも分化しうる可能性が示唆された近年、培養された筋衛星細胞は、脂肪分化を誘導する薬剤によって脂肪細胞へも分化することが証明されている。本研究の高齢期再生筋で認められたin vivoでの所見は、加齢に伴う筋脂肪蓄積の分子機構を解明する上でたいへん興味深い。 以上の内容は実験生物学2006年アメリカ生理学会年次大会(2006年4月開催、サンフランシスコ)にて発表する予定であり、当該研究発表は平成18年度日本学術振興会「国際学会等派遣事業」に「採択」された。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)