Research Project
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
素粒子論の最終的な目標は自然界のあらゆる現象を素粒子の言葉を用いて統一的に記述することである。現在、統一理論として最も有望な理論は超弦理論である。この理論は場の量子論による重力の量子化の時に存在した発散の問題を解決しており、相互作用の統一理論として期待されている。さらにこの模型は従来の時空概念を拡張した新しい時空構造を提案する可能性があり、非常に豊富な構造を持っていると期待されている。超弦理論では摂動効果のみではなく非摂動効果が本質的な役割を果たすことが知られており、非摂動効果をきちんと求めることが現在の超弦理論の大きな課題の一つである。それを完全に理解することができれば、この理論による現実の世界に対する予言が得られるだろうと期待されている。この研究課題では行列模型を用いて超弦理論を非摂動的に定義する可能性を追求した。行列模型を用いて超弦理論を解析する方法は長く行われており、その方法は非常に有用であることが理解されている。しかしながら完全な理解にはまだ程遠い状況である。この研究では行列模型の新しい解釈を導入し、そこでは重力理論がより明白に記述されている。この解釈で超弦理論がどのようにこの模型の中で記述されるかについて調べた。具体的には超対称性の記述のされ方、低エネルギーで効く場の力学について詳細に解析した。このように重力を明白に記述している行列模型は過去にはなく、この方法が新しい結果を出すことが期待される。
All 2007 2006 2005 2004
All Journal Article (6 results)
Nuclear Physics B 767
Pages: 82-82
Progress of Theoretical Physics 115
Pages: 1003-1003
Progress of Theoretical Physics 114
Pages: 1295-1295
Noncommutative geometry and Physics, Proceedings of the COE International Workshop, (World Scientific)
Pages: 253-266
Nuclear Physics B 709
Pages: 94-94
Journal of High Energy Physics 0404
Pages: 58-58