Project/Area Number |
04J00207
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Astronomy
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Research Institution | Kyoto University |
Research Fellow |
長島 雅裕 京都大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 星間ガス / 星間雲 / 蒸発・凝集 / 熱伝導 / 星形成 / 銀河進化 / 加熱・冷却 / 超新星 / ダークマター / 宇宙の大構造 / 銀河の形成・進化 / クェーサー吸収線系 / 矮小銀河 / 銀河団ガス / 重元素量 |
Research Abstract |
星間ガス雲の蒸発・凝集過程についての研究を推進した。過去には単純な状況を仮定したり、単純なモデルを導入した解析はなされていたが、本研究では、・球対称な雲、・現実的な星間ガスの熱力学的状態、を考慮し、実際の観測結果と直接比較可能な状況設定を行い計算を行った。蒸発過程は雲の周囲に存在する暖かいガスからの熱伝導によるものであるが、雲と周囲の境界(雲の表面)が曲がっていることにより、曲率に比例した熱フラックス項がエネルギー方程式に新たに加わることを見出した。したがって、雲の蒸発率は、曲率に比例せず外場の圧力により決まる項(以下、圧力項と呼ぶ)と、圧力にはほとんど依存せずほぼ曲率のみで決まる項(以下曲率項)の和で近似的に書けることがわかった。なお、雲の蒸発率として、70年代後半にMcKeeとCowieにより導出されたものが広く使われているが、これは曲率項のみに相当することもわかった。彼らは最初の状況設定から簡単なモデルを導入していたため、圧力項の寄与を考慮することができなかったのである。さらに、空間1次元、動径方向のガスの運動を解く数値シミュレーションを行い、この結果が正しいことを確かめた。またごく最近観測的に発見されたtiny HI cloudsと呼ばれる微小な中性水素の雲があるが、これと比較し、0.01パーセク程度の大きさの雲は曲率項が優勢であり、圧力にはあまり依存せず100万年程度で蒸発してしまうことも示した。これはもしこのような微小な雲が今後大量に発見されれば、星間空間における物理状態について深刻に考え直さなければならないことを示唆しているのかもしれない。
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Report
(2 results)
Research Products
(12 results)