Research Project
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
最終年度となる本年度もひきつづき、『シリコンカーバンド表面の酸化及び金属薄膜との反応過程の解析と界面制御技術の確立』というテーマに沿って研究活動を進めた。本年度主に注目した研究は、(1)シリコンカーバイド炭素終端面の構造・電子状態および金属との初期反応過程、(2)同位体を利用した酸化・酸窒化処理における窒素、炭素、酸素の挙動解析である。まず前者に関して、代表的な表面構造として3x3周期構造が知られているが、表面処理法により異なる3種類の3x3構造を取ることを新たに発見した(Surface Science印刷中)。また、産業技術総合研究所(関西センター)との共同研究の下これらの表面に対する第一原理理論計算を行い、その構造的安定性や局所電子状態に関し理論的にアプローチした。さらに、異なる構造を有する表面にNiを蒸着すると、表面モーフォロジーや界面電子状態に大きな違いが生じることが分かった。これら原子層レベルでの系統的な研究により、初期表面構造が金属半導体界面物性大きな影響を与えること示した。一方、後者の同位体を用いた酸窒化過程の研究では、酸素、窒素の深さ分布を中エネルギーイオン散乱および共鳴核反応(パリ第6・7大学ナノサイエンス研究所)により原子層レベルで測定し、反応初期における各原子の振舞を研究した(Surface Science 601,706(2007).)。また、基板に13Cを用い成長させたSiC基板を利用し、酸化処理による炭素の挙動を共鳴核反応法を用い分析した。これら一連の研究は、1月にレヴューとしてJournal of Physics Dに投稿された。
All 2007 2005 2004 Other
All Journal Article (12 results)
Surface Science 601
Pages: 706-706
Surface Science (印刷中)
Physical Review B 72
Pages: 235416-235416
Physical Review B 71
Pages: 195331-195331
Surface Science 588
Pages: 71-71
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B 230
Pages: 31-31
Physical Review B 69
Pages: 155303-155303
Surface Science 556
Pages: 78-78
Physical Review B 70
Pages: 165303-165303
Journal of Applied Physics 96
Pages: 6113-6113
Physical Review B (印刷中)
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B (印刷中)