パーキンソン病発症機序における細胞骨格系タンパク質Sept4の役割解明
Project/Area Number |
04J00358
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Neurology
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
猪原 匡史 京都大学, 医学研究科, 特別研究員(PD)
|
Project Period (FY) |
2004 – 2006
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
|
Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
|
Keywords | ドパミン / 黒質線条体 / 細胞骨格 / トランスポーター / スカフォールド蛋白質 / ノックアウトマウス / プレパルス抑制テスト / 電子顕微鏡 / 小脳発生 / バーグマングリア / 運動学習障害 / セプチン / セプチンリング / 輪状小体 / パーキンソン病 / 精子無力症 / 男性不妊 / Sept4 / αシヌクレイン |
Research Abstract |
セプチンサブユニットSept4の特異的な時空間的発現パターンに基づいてSept4遺伝子欠損マウスを作成し、組織学的解析と網羅的行動スクリーニングによって脳構築および脳機能の障害を探索した。その結果、成熟後の音刺激に対する驚愕反応のプレパルス抑制とメタンフェタミン注射後のオープンフィールド行動の2つのパラダイムで異常を見出したことから、本マウスのドパミン神経系の異常が示唆された。そこで行動薬理学・組織学・電子顕微鏡学・細胞生物学・生化学的手法を用いた検討を重ねることにより、黒質・線条体ドパミン系の高次生理機能におけるセプチン・スカフォールド系の重要性を発見・確立した(Neuron 2007)。さらにパーキンソン病において線条体におけるSept4含有量が低下していたことから、さらに研究を進め、パーキンソン病モデルマウスでSept4を欠損させると、パーキンソン病の病態が悪化することを見出し、パーキンソン病発症においてSept4が重要な役割を果たしていることの確証を得た(Neuron 2007)。また、当該分野の主旨からは外れるが、本研究から医学・生物学的に重要な知見が派生したので付記する。本マウスが予想外の雄性不妊を呈することが判明したため、精子鞭毛内の輪状小体がセプチンの環状高次集合体(セプチンリング)であり、その破綻によって生殖機能を失うこともわかった。同時にヒトの精子無力症検体でもセプチンリングの破綻を認め、セプチン細胞骨格の臨床的意義を発見した(Dev Cell 2005)。
|
Report
(3 results)
Research Products
(11 results)