Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Research Abstract |
我々は日常生活において,コップをつかんだり,本棚から本を取るなどの,目的に応じた行動をたやすく行うことができ,またかなり速い運動も可能である.福井・乾(2002)では,運動時間約1000msの運動におけるオンライン視覚の影響について検討していたが,本年度は約1000msの運動についてより詳細な検討を行うとともに,運動時間約500msの運動についても検討した.速い運動の場合において,オンライン視覚は到達把持運動制御に有効であるのか.もし,有効であるとしたら,運動時間がオンライン視覚情報の利用特性にどのような影響を及ぼすのかについて検討した.運動時間が約1000msの場合(手首移動距離約35cm),運動開始後0〜350ms間のオンライン視覚が把持制御のために連続的に利用されていることが示唆された.手首移動距離が同様で運動時間を約500msに短くした場合においても,運動中の視覚の有無による指間距離最大値への影響が見られ,把持制御におけるオンライン視覚情報の関与が示された.特に,運動開始直後からの非常に早いフェーズ(運動開始後0〜80ms)において重要であることが示唆された.つまり,運動時間が短くなれば,運動のより初期段階からのオンライン視覚が把持制御に重要であることが示唆され,運動時間に応じた把持制御のための柔軟なオンライン視覚利用が行われていることが示された.また,方略は課題の文脈に応じて適応的に利用されうると考えられる.
|