Project/Area Number |
04J00590
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Geometry
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Research Institution | Kyoto University |
Research Fellow |
近藤 剛史 京都大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | ランダム群 / Kazhdanの性質(T) / CAT(0)空間 / 固定点性質 / 測度同値 / マーク付群 / 双曲群 / 不変量δ / Kazhdanの性質T / 固定点定理 / ビルディング / エクスパンダー |
Research Abstract |
ランダム群とは有限生成群の集合上の確率測度のことであり,Gromovはgenericな有限生成群の性質を調べたり,新しい群を構成したりするのに用いた.その研究の中でZukは2003年に,密度が1/3から1/2のランダム群はKazhdanの性質(T)を持つことを示している. 著者は,名古屋大学の納谷教授,東北大学の井関教授との共同研究で,このZukによる結果をはるかに強い形にできることを示した.つまり,密度が1/3から1/2のランダム群は,井関納谷によって導入さたCAT(0)空間の不変量δの値が1/2未満となる任意のCAT(0)空間への等長作用が固定点を持つことを示した.ヒルベルト空間はδが0であり,ヒルベルト空間への作用が固定点を持つこととKazhdanの性質(T)が同値であることから,この定理はZukの結果を含んでいることが分かる. また,一方でKazhdanの性質(T)について知られている様々な結果が,CAT(0)空間への固定点性質に拡張できるかの検討を行った.これに関しては,有限指数部分群や有限拡大に固定点性質が伝わること,固定点性質は群の拡大に関して閉じていること,固定点性質が測度同値不変であること(Furmanの結果の拡張),有限生成群で固定点性質を持つものがあれば有限表示群で固定点性質を持つものの商になっていること(Shalomの結果の拡張),マーク付群全体のなす空間の中でのトーションを持たない非初等的双曲群の閉包のなかで固定点性質がベール集合をなすこと(Champetierの定理の拡張)が分かった.この結果の応用として,非常に強い固定点性質を持つ群の存在も示すことができた.これらの結果については,現在論文作成中である.
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)