Project/Area Number |
04J00647
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Mathematical physics/Fundamental condensed matter physics
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Research Institution | Kyoto University |
Research Fellow |
片山 郁文 京都大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 量子常誘電体 / 光誘起相転移 / 誘電率 / タンタル酸カリウム / 発光 / 自己束縛励起子 / キャリアダイナミクス / トンネリング再結合 / KTaO_3 |
Research Abstract |
量子常誘電体の一つであるタンタル酸カリウムに光照射をする事によって誘起される巨大な誘電応答の起源を明らかにするために、発光減衰形状のシミュレーションを行った。そのために、コンピュータの演算能力を高くし、光励起キャリアの拡散、再結合を計算するプログラムを作成した。そして、その結果と実験結果を比較することによって、タンタル酸カリウムの発光が、局在電子と局在正孔の間のトンネリング再結合過程と、局在正孔の熱活性による無輻射再結合過程を考慮することによって温度依存性を含めて説明できる事を示した。また、光励起密度依存性と、計算結果の比較を行うことで、局在電子の密度に上限があり、それが飽和していると考える必要がある事を示した。局在電子状態が飽和していることは、光誘起下で伝導度の高い遍歴キャリアが現れる事を示している。このことは、光誘起誘電率にこのような遍歴キャリアが大きな影響を与えている事を示唆しており、その起源としては、金属ドメイン生成を考えるMaxwell-Wagnerモデルが適切である。また、Liをドープして、量子常誘電性を破壊した結晶においても、同様の実験を行い、キャリアのダイナミクスが純粋な結晶と同様であることと、同様に巨大な誘電応答が観測された事を明らかにした。このことは、量子常誘電性と巨大誘電性とにあまり相関がない事を示唆しており、Maxwell-Wagnerモデルを支持する結果である。以上の結果をまとめて、Journal of the Physical society of Japanに投稿中である。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)