Project/Area Number |
04J00648
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Institution | Tokyo Institute of Technology (2005) Kyoto University (2004) |
Principal Investigator |
川口 由紀 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | Bose-Einstein condensate / dipole-dipole interaction / spinor BEC / quantized vortex / ボース・アインシュタイン凝縮 / 量子渦 / スピノルBEC / BCS-BECクロスオーバー / フェッシュバッハ共鳴 |
Research Abstract |
磁気双極子-双曲子相互作用するボース・アインシュタイン凝縮体(ダイポールBEC)の研究を行った。 近年実現されたCr原子のBECでは、従来のアルカリ原子のBECに比べて双極子相互作用エネルギーが36倍と大きく、双極子相互作用の影響を受けたBECの物性が観測されている。このBECは相互作用が長距離的、異方的という点で従来のBECと異なり、新しい物性が期待されている。しかし、既存の理論研究では、スピン偏極した状態を扱ったものがほとんどであった。 我々は、双極子-双極子相互作用が原子スピン角運動量とBECの軌道角運動量を結合させることに注目し、スピン自由度を持ったダイポールBECの研究を行った。実験的には外部磁場を数mG程度に設定すればよい。双極子相互作用があると、従来のBECの大きな制約であったスピン保存則は成り立たず、スピンから軌道へと角運動量の移行が起こる。我々は、ダイポールBECの秩序変数の一般的な性質について議論し、スピン偏極したBECから自発的に量子渦が形成されることを示した。この現象は強磁性体におけるアインシュタイン-ド・ハース効果に対応している。 ダイポールBECにおけるアインシュタイン-ド・ハース効果は、原子ガスの作るダイポール場によって、原子スピンがコヒーレントに歳差運動するために起こる。従ってスピン状態間の遷移は、ダイポール場と外部磁場の相対比に大きく依存する。また相互作用が長距離的、異方的であることからBECの形状によっても影響を受けることがわかった。
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