環拡張ポルフィリン-希土類金属錯体の合成と物性の研究
Project/Area Number |
04J00764
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Functional materials chemistry
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Research Institution | Kyoto University |
Research Fellow |
養父 克行 京都大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 環拡張ポルフィリン / ヘキサフィリン / 求核付加反応 / トリフェニルホスフィン / 求電子付加反応 / 塩化スルフリル / 求核付加反 / ハロゲン |
Research Abstract |
近年我々の研究室ではピロールが5つ以上からなる環拡張ポルフィリンの簡便な合成法を確立した。この一連の環拡張ポルフィリンの中でも比較的収率よく得られるピロールユニット6つからなるヘキサフィリンの反応性について検討を行った。ヘキサフィリンに対し中性、または塩基性条件下でアルコールやアミンなどの求核剤を作用させるとヘキサフィリンのメゾ位のペンタフルオロフェニル基のパラ位で選択的に求核置換反応が起こることはすでに報告されているが、今回、酸性条件下においてヘキサフィリンに対しハロゲンやトリフェニルホスフィンを作用させると、ピロールのβ位で選択的に求核置換反応が起こることを見出した。トリフェニルホスフィンとの反応ではX線構造解析によって酸化体、還元体ともにイリド構造であることを明らかにした。酸化体の結晶構造では平面に近く、またリン-β炭素間の結合距離が還元体に比べ長くなっていることから、26π芳香族性の安定化によるものと考えられる。求核剤との反応によってヘキサフィリンは還元され、2つ目の求核反応は起こらなかった。これはキノン類のような還元的求核置換反応と非常に似ていることが分かった。また求電子剤である塩化スルフリルを塩化メチレン中ヘキサフィリンに作用させると3割程度、環内部β位で選択的に塩素原子が二つ付加し、単結合を生成することを見出した。これらは全てNMRスペクトル、単結晶X線構造解析によって構造を明らかにした。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)