Project/Area Number |
04J01059
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Experimental psychology
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Research Institution | Kyoto University |
Research Fellow |
林 美里 京都大学, 霊長類研究所, 助手
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2006: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2005: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | チンパンジー / 認知発達 / 道具使用 / 進化 / 比較発達 / 対象操作 / 積木 / 物理的特性 / 入れ子のカップ |
Research Abstract |
チンパンジーがどのように物を扱うかを調べ、ヒトの認知発達の進化的基盤を探ることを目的に研究をおこなった。チンパンジー幼児3個体およびヒト乳幼児を対象として、対面場面における認知課題を実施し、その結果を直接比較した。積木をっむ課題から、物の物理的な特性の理解について調べた。積木をつむ能力は、進化的にみるとヒト以外では、チンパンジーなどの大型類人猿にしかみられず、高い認知機能との関連が示唆される。チンパンジーもヒトも発達の過程で積木をつむようになる。立方体の積木に加えて、円柱形の積木など形の違う積木を使うことで、物理的な特性を理解してつんでいるのかを明らかにした。形や向きの違いによって、つむのに適した状態とそうでない状態ができてくる。つむのに適した面を選択的に利用するのかなどを指標として分析した。チンパンジーでもヒトでも、積木の形によって達成に至るまでの難易度が大きく違っていた。また、両種とも効率的につむために使う行動方略が類似していることもわかってきた。円柱形の積木をつむ課題について、国際学会で報告するとともに英語論文として発表した。入れ子のカップなど複数の物を階層的に組み合わせることが必要となる課題でも、チンパンジーとヒトの類似性や異なる点が明らかになってきた。9個のカップを重ねる際に、ゴールまで至る過程の効率性を指標としてチンパンジーとヒトの比較をおこない、シンポジウムで発表した。野生チンパンジーのナッツ割りという道具使用の場面でみられる行動方略についても、物理的な特性の理解や効率性の観点から分析をおこなって学会にて発表した。
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Report
(3 results)
Research Products
(10 results)