Project/Area Number |
04J01306
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Developmental biology
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Research Institution | Kyoto University |
Research Fellow |
安部 健太郎 京都大学, 生命科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | カドヘリン / β-カテニン / Wnt / NMDA型受容体 / カルパイン / 遺伝子転写 / 神経活動依存的 / 可塑性 / シナプス / α-カテニン / スパイン / カテニン / 神経細胞 / RNAi / アクチン結合タンパク / 上皮細胞 |
Research Abstract |
これまでに私はカドヘリン・カテニン細胞接着機構がシナプスにおけるシナプス前後細胞間の接着の安定性に重要であることを示した.一方,シナプスの結合の安定性は神経活動によって制御されることが報告されている.よって,神経活動がシナプスでのカドヘリン・カテニンによる細胞接着活性を制御している可能性が想定された.この想定に基づき,本年度では培養した海馬神経細胞において薬理学的に神経活動を上昇させたときに引き起こされるカドヘリン・カテニンの生化学的な変化を探求した.その結果,NMDA型グルタミン受容体を活性化する神経活動刺激により,β-カテニンのアミノ末領域の切断がおきることを明らかにし,タンパク分解酵素カルパインがβ-カテニンのアミノ末領域を直接切断することを明らかにした.神経活動依存的に切断されたβ-カテニンの断片は全長分子より安定となり,細胞内に蓄積し,神経細胞の核へ移行した.また,この断片は核で転写因子Tcf/Lefと結合し,遺伝子の転写を活性化することを明らかにした.β-カテニンの安定化による遺伝子転写の活性化として,分泌タンパクWnt依存的なものが知られているが,本研究で明らかにしたβ-カテニンの切断による遺伝子転写の活性化はWntとは関係なく起こることがわかり,神経細胞における新たな遺伝子転写の活性化メカニズムであることが分かった.また,生体マウスでの解析により,同様な神経活動依存的なβ-カテニンの切断と,遺伝子転写の活性化は,マウス新規探索行動後にも観察されることを明らかにし,生理的な条件においても今回明らかにした遺伝子調節機構が働いていることを示した.
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Report
(3 results)
Research Products
(3 results)