カーボンナノチューブプローブを用いた強誘電体薄膜へのナノドメイン形成
Project/Area Number |
04J01364
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Nanomaterials/Nanobioscience
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Research Fellow |
吉村 武 大阪府立大学, 大学院・工学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 強誘電体薄膜 / 圧電 / ドメイン / 原子間力顕微鏡 / レーザーアブレーション法 |
Research Abstract |
強誘電体薄膜に形成された分極ドメインを観察する手法として、原子間力顕微鏡を用いた強誘電体薄膜の圧電応答を検出する測定システムを構築した。鉛系リラクサー型強誘電体を用いて測定を行ったところ、強誘電体の圧電性に起因したd_<33>圧電定数-電界特性が得られ、測定信号の印加方法を工夫することにより、歪-電界曲線を得ることもできた。このような測定と並行して、ナノドメインの形成に用いる強誘電体薄膜の開発を目的として、一軸性強誘電体であるYMnO_3および単純ペロブスカイト系強誘電体であるBiFeO_3のエピタキシャル薄膜の作製をレーザーアブレーション装置を用いて行った。YMnO_3においては、製膜に用いるターゲットの密度の向上等を行うことによって、優れた結晶性を有するエピタキシャル薄膜が得られた。電気的特性を評価したところ、膜厚約100nmの試料において自発分極量が4.2μC/cm^2と単結晶の自発分極量5.5.μC/cm^2に匹敵する強誘電特性が得られた。YMnO_3薄膜の分極ドメインはまだ観察できていないが、カンチレバー形状等を工夫し静電気力の影響を低減することで、可能になると思われる。一方、BiFeO_3においては、SrTiO_3基板上に(001)配向したエピタキシャル膜を作製することはできたが、膜の表面形態が悪いために、漏れ電流が大きく、強誘電特性を得るには至っていない。表面形態が劣化した原因は主にターゲットからの巨大粒子の放出であったので、今後、ターゲットの改善や製膜温度の低温化を行うことによって、薄膜の平坦性の向上を図る必要がある。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)