Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
モバイルIPv6における主要な問題点の一つに,サービス中断時間を生じるハンドオーバ遅延が存在する.これまで様々な方式が提案され,その遅延時間は削減されるようになったが,それらの方式は,対価として冗長経路問題を生じ,結果としてパケット到着順序逆転,ネットワーク帯域過剰消費などの問題を抱える.我々は,本問題に対処するため,逆転ルータを用いたプロアクティブハンドオーバ手法を提案している.昨年度からこの方式をR-MIPとして纏め上げ,評価を行った. さらに,今年度は,モバイル環境におけるマルチキャスト通信に着目し,リアルタイム通信を享受するユーザがハンドオーバする際に,ネットワーク帯域消費,遅延,マルチキャストツリー再構築負荷の観点から,有効なハンドオーバ方式を検討・提案した.本方式は,これまで研究してきたR-MIPを原点とし,それをモバイルマルチキャスト環境に適用させたものとなる.すなわち,将来のインターネットがよりインテリジェントになることを想定し,ネットワークのインテリジェンスにより,効率的なハンドオーバを実現する. 上記の研究のほか,複数の無線端末を包含するモバイルルータのモビリティ,携帯電話ネットワークとインターネット系プロトコルMobileIPの融合,そして,車車間通信の信頼性向上についても検討し,これらについては,所属研究室の学生のテーマとして,発展させることに寄与してきた. 今後も,将来のモバイルネットワークを想定し,その上で効率的なコンテンツ配信サービスを実現可能とするネットワークプロトコルを検討していきたい.また,R-MIPについては,現在はネットワークのインテリジェンスにより実現されているが,これを,端末側の機能として実現する方式も引き続き検討していきたい.
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