触媒的不斉分子内シクロプロパン化反応の研究と天然物合成への応用
Project/Area Number |
04J01752
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Synthetic chemistry
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Research Institution | Waseda University |
Research Fellow |
本間 将博 早稲田大学, 理工学術院, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 天然物合成 / シクロプロパン化反応 / 銅触媒 / 不斉合成 / ステロイド骨格 |
Research Abstract |
天然物合成に有用な光学活性な合成中間体としてシクロプロパン化合物をターゲットとし、α-ジアゾ-β-ケトスルホン類の触媒的不斉分子内シクロプロパン化反応を成功させている。そこで今年度は生成物であるトリシクロ[4.4.0.0^<5,7>]デセン誘導体を用いて(+)-digitoxigeninの合成を目指した。これまでにAB環フラグメント及びD環フラグメントを合成し、両フラグメントのカップリング、アルドール反応によって所望の立体配置でカルデノリド骨格を構築している。しかし、KHMDSを用いたアルドール反応は再現性に乏しかったので種々条件を検討した。その結果、t-BuOKでは副生成物のα,β-不飽和ケトンが得られたが、Cs_2CO_3を用いると再現性良く所望のカルデノリド骨格が得られた。更に得られたアルドール体のケトンをDIBAL-H還元し、キサンテートへと変換後、ラジカル的にキサンテートを除去した。続いて保護基のTBDPS基を脱保護し、光反応による一重項酸素を用いたフラン環の酸化をしてヒドロキシブテノリドへと導いた。これをNaBH_4で還元してブテノリドへと変換して(+)-digitoxigeninの全合成を達成し、各種スペクトルデータは文献値と一致した。この研究は自ら創製したシクロプロパン化合物を効果的に利用した効率的な収束的合成であり、これまでに達成された直線的全合成とは異なる非常に意義のある結果である。また、より複雑な類縁体であるouabageninの全合成にも応用できる合成ルートが確立できたと考えている。 これらの実績についてはICOB-5 & ISCNP-25 IUPAC International Conference on Biodiversity and Natural Products及び第32回反応と合成の進歩シンポジウムで発表した。
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Report
(3 results)
Research Products
(2 results)