計画経済システムの作動メカニズムと市場経済への移行過程の制度・進化経済学的分析
Project/Area Number |
04J01811
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Economic policy
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Research Institution | Kokugakuin University |
Research Fellow |
道上 真有 国学院大学, 経済学部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | ロシア / 住宅 / モスクワ / 住宅私有化 / 住宅投資 / 住宅価格 / 住宅政策 / 国際研究者交流 / 住宅公共サービス / 都市計画 / 公共料金 / 住宅市場 / 民営化 / 制度 / 移行経済 / 進化 / 市場経済 / 地域経済開発 / 北東アジア / 国際労働移動 |
Research Abstract |
本年度は4月と9月にモスクワに出張し,住宅市場調査,住宅ローン制度の実態調査,資料収集,研究者および不動産専門家から情報,データ収集等を行った。その収集成果の一部を元にして,1992年〜2005年までの13年間のロシア市場経済下でのGDPに占める住宅投資シェアの計測および住宅投資シェアの決定要因を分析した。住宅投資シェアの時系列計測によって,Burns & Grebler (1976)が示した住宅投資シェアと経済発展水準との相関を示す逆U字型放物線を,現在のロシアを題材に描き,ロシア市場経済の進化度合いを明らかにし,論文「ロシアの住宅投資」として結実させた。ロシアの住宅問題が,ソ連時代から続く世帯数に対する住宅戸数の絶対的不足という成り立ち方から,既存の住宅の改善を求める相対的不足という意味での問題の成り立ち方へと進化させてきていることを示した点も,この論文の特徴である。 この成果は,栖原学(1982)が行ったソ連計画経済下の住宅投資分析と連続的に観察可能なものとして利用できる効果をもっており,研究者の研究課題である「計画経済の作動メカニズムと市場経済への移行過程の制度・進化経済学的分析」の住宅制度からみた分析成果の一つとして提示することができる。 さらに現在,ロシアで初めて現れた住宅価格決定要因について,初年度から蓄積してきた住宅金融の発展ともからめて,論文「モスクワ市住宅市場の発展:1992年-2006年」を投稿準備中,論文「金融市場の発達と住宅市場の発達の相関分析」を執筆中である。また今後の研究につながる足がかりとして,本年度のモスクワ出張の際に人口社会経済問題研究所V.グリシャノフ教授と「ロシア政府の住宅分配プログラムの成否」,「日ロ公営住宅政策・実態比較」という研究課題で共同研究プロジェクトを築くことができ,近々成果の一部を発表する予定である。
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Report
(3 results)
Research Products
(5 results)