Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Research Abstract |
本研究で使用した次代検定林は,3反復の乱塊法で設定され(I, IIおよびIIIブロック),1977年に造成された。1プロットの植裁本数は5行×10列の50本で,1家系あたりの植裁本数は50本×3ブロックの150本である。本研究では,この検定林に植裁されているオープン交配家系21家系のうち15家系の健全個体を対象に,DNA抽出やPCR増幅,父性解析が確実な約936個体について解析を行った。DNAは,検定林に植栽されている個体およびその検定林の造成に用いられた採種園の全構成クローンの針葉を採穂園から採取し,CTAB法で抽出した。抽出したDNAを鋳型にマイクロサテライトマーカー6座でPCR増幅し,ABIPRISM3100で解析を行い,花粉親を決定し,「精英樹×精英樹」と「精英樹×無選抜木」の後代の樹高・胸高直径・根元曲がり・幹曲がりの違いについて比較を行った。 本研究の結果,混入花粉によって生じた個体は,Iブロックで57.4%,IIブロックで58.9%,IIIブロックで47.7%,ブロック平均は54.7%であった。造成して間もない採種園産種苗から造成された検定林で,採種園内の花粉量が少なかったため,高めの値となったと考えられる。自殖率はIブロックで0.0%,IIブロックで0.9%,IIIブロックで0.4%,ブロック平均は0.4%であった。多くの採種園での研究結果と同様に,父親としての寄与率には大きな差があり,特定の精英樹を花粉親とする個体が多く存在した。すべてのブロックの個体を混ぜて行った分散分析の結果,「精英樹×精英樹」と「精英樹×無選抜木」の樹高(ANOVA,<0.05)・胸高直径(ANOVA,<0.001)・根元曲がり(Wilcoxon,<0.001)・幹曲がり(Wilcoxon,<0.005)に有意な違いが検出された。
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