新規ヒト人工染色体ベクターを用いたATM遺伝子欠損細胞の機能相補
Project/Area Number |
04J02154
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Human genetics
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Research Institution | Tottori University |
Research Fellow |
綾部 文明 国立大学法人鳥取大学, 医学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | ヒト人工染色体ベクター / ゲノム遺伝子導入 / TARクローニング法 / 環状YAC / Cre / loxPシステム / HAC / ATM / 転写後調節 |
Research Abstract |
これまでにヒト21番染色体上の既知遺伝子を排除したヒト人工染色体(HAC)ベクターを構築し,ヒト・マウス細胞内での安定保持,導入GFP遺伝子の発現,HACを保持する幹細胞における分化誘導,分化によるHAC上の導入遺伝子の発現変化を示した. 既存のウイルスベクターでは不可能である導入できるDNA長に制限がないことを示す目的で,ATの原因遺伝子ATMを発現制御領域を含むゲノムレベルで導入することを試みている.出芽酵母の相同組換えを利用したTARクローニング法により,線状YAC-ATM(His-/Ura+)から環状YAC-ATM(His+/Ura-)としてゲノムATMを単離し,Cre/loxPシステムによりHACベクターに遺伝子導入できる.His-プレート上で生存可能な表現型から選別した候補478クローンより,ATM遺伝子領域付近のSTSマーカーを用いてPCRスクリーニングを行い,14クローンの候補を得た.候補クローンをサザンブロットにより解析したところ,目的のATM遺伝子全長を保持する環状YACは見られなかった.そこで環伏YAC-ATMを構築するためのTARベクターの組換え効率向上を目指し,標的配列を散在性反復配列Aluに変更した.さらにTARベクターの自己環状化による形質転換体を除くため,ARSを持たないTARベクターを構築した.同時に体細胞遺伝学でよく利用されるヒトHPRT遺伝子を環状YACとして単離し,HACに導入して発現解析を行った結果,TARクローニング法を用いてゲノムDNAを環状化できること,HAC上に導入したゲノム遺伝子は断片化することなく正常に発現し,欠損細胞の機能を相補できることが確認できた. 今後はゲノムATM遺伝子をHACに導入し,複数のアイソフォームによる転写後調節とATMタンパク機能との関係を調べる.
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)