Research Project
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
本課題における前年度までの成果を踏まえ、以下の検討を行った。1.メタンハイドレート胚胎堆積物の弾塑性構成モデルの作成2.ハイドレート分解時のハイドレート胚胎堆積物およびこれを層に含む地盤の変形の評価3.数値解析による変形特性のシミュレーション前2年度の多孔質体孔隙内におけるハイドレート結晶の産状観察やメタンハイドレート胚胎堆積物の力学試験の結果をもとに、セメンテーションを受けた砂の弾塑性構成モデルを拡張し、メタンハイドレート胚胎堆積物用の構成モデルを作成した。ハイドレート生成時の過冷却度の増加に伴い、ハイドレートの産状は土粒子との間にセメンテーションを生じる可能性の高い産状から粒子状結晶が孔隙に充填した産状へ変化する。このような産状の過冷却度依存性のメカニズムを検討し、水中のゲスト物質の物質伝達駆動力に比例する結晶成長速度から産状を予測しうることが明らかとなった。産状の違いが力学特性に与える影響を反映するため、セメンテーション効果を表すパラメータに対する力学挙動の依存性に産状の影響を考慮したモデルを作成した。また、天然ガス生産時のメタンハイドレート胚胎堆積物の変形を記述するため、温度の増加に伴い胚胎堆積物中のハイドレート結晶が分解する過程をセメンテーション効果を表すパラメータの減少によりモデル化した。メタンハイドレート胚胎堆積物のハイドレート分解時の変形実験の結果と比較し、構成モデルが分解時変形特性をうまく表すことを確認した。また、豊浦砂と砕氷の混合物をメタンハイドレート胚胎堆積物にみたてて下層に堆積させ、その上部に豊浦砂を堆積させた模型地盤を作製した。砕氷を含む下部層を加熱して氷を融解させ、熱刺激によるメタンハイドレートの分解を模擬的に再現し、変形の観察を行った。構成モデルを用いて同様の問題で変形の解析を行った結果、模型実験における変形と定性的に合うことがわかった。
All 2007 2005 2004
All Journal Article (3 results)
Philosophical Magazine 87・7
Pages: 1057-1069
Proceedings of the 16th International Conference on Soil Mechanics and Geotechnical Engineering (仮)
Proceedings of 5th Asian Young Geotechnical Engineers Conference
Pages: 149-154