Project/Area Number |
04J02745
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Mathematical physics/Fundamental condensed matter physics
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Research Fellow |
吉田 幸彦 東京理科大学, 理学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 超イオン伝導体 / 水素結合型結晶 / 強弾性体 / ドメイン構造 |
Research Abstract |
MHXO_4型の超イオン伝導性の発現機構にはXO_4四面体の回転運動にともなった、水素結合の断絶、再結合がプロトンの輸送を引き起こしている事が、結晶構造、強弾性ドメイン構造の消失といった実験結果から示唆されている。しかしながら、最近、超イオン伝導相転移よりも十分低い温度領域から、ホッピング運動しているプロトンの存在が^1H-NMR測定により、明らかになっている。室温相で観測されるプロトンダイナミクスと超イオン伝導相におけるプロトンダイナミクスにはどのような関係が存在するのかをといった問題を明らかにすることは、超プロトン伝導性発現メカニズムを明らかにするには非常に重要であると考えられる。MHXO_4型の中でも代表的な超イオン伝導体であるCsHSeO_4を用いて、プロトンのダイナミクスについて詳細な情報を得ることができる核格子緩和時間の測定を行い、さらに室温相と超イオン伝導相における^<77>Se-NMR測定を行い、各相においてプロトンとSeO_4四面体の運動にはどのような相関があるか調べた。その結果、各相のプロトンダイナミクスにはSeO_4四面体のダイナミクスが強く関わっている事が明らかになった。さらに超イオン伝導相以下のプロトンのダイナミクスは超イオン伝導相でのプロトンのダイナミクスの一部が、開放された物である事が明らかになった。しかしながら、超イオン伝導相以下の温度領域におけるローカルな領域でのプロトンダイナミクスでは巨視的な電気伝導性は説明できないといった問題が生じる。そこで室温相におけるプロトンの拡散と超イオン伝導相における拡散を調べる事により、微視的なスケールと巨視的なスケールでのイオン伝導性を、磁場勾配ユニット付属のNMR装置を用いて詳しく調べた。その拡散距離から超イオン伝導相以下の温度領域で中距離的な構造の存在を示唆する結果が得られた。超イオン伝導相以下の温度領域のプロトン伝導性には、この中距離構造が重要な役割をしていることが明らかになった。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)