Project/Area Number |
04J02762
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Drug development chemistry
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Research Fellow |
長谷川 大樹 東京理科大学, 薬学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 構造活性相関 / 腫瘍細胞増殖阻害活性 / 有機合成化学 / β-メトキシアクリレート |
Research Abstract |
9-Methoxystrobilurin Kの末端エーテル側鎖部位の構造をゲラニルオキシ基に変換した類縁体(SUTAF-28)の腫瘍細胞増殖阻害活性について、複数の白血病細胞株を用いて詳細に検討した結果、ガン抑制因子p53が欠損した細胞株(HL-60RGなど)では、いずれも5nMの濃度で細胞周期の停止(G1/S期アレスト)とアポトーシスの誘導が観測されたのに対し、p53が欠損していない細胞株(Jurkat, BALL-1など)においては、細胞周期の停止のみが認められた。このようなp53欠損型腫瘍細胞のみにアポトーシスを強く誘導する化合物は、これまでにほとんど報告されておらず、新規抗腫瘍剤として期待できる作用機序をもつものと考えている。このSUTAF-28は、β-メトキシアクリレート類に共通の生物活性と考えられていた抗真菌活性を全く示さないことから、抗腫瘍活性以外の生物活性の分離にも初めて成功した。そこで、本年度に確立したin silico評価系を活用して、SUTAF-28の分子中に含まれるメチルエノールエーテル構造を化学的に安定なベンゼン環に置き換えた新規類縁体(SUTAF-91)を設計・合成したところ、SUTAF-28とほぼ同等の抗腫瘍活性を示すことを見いだした。今後は、このSUTAF-91のin vivoにおける抗腫瘍活性試験を行っていく予定である。 一方、光学活性なβ置換型MOAsの効率的合成法の開発について検討した結果、アルデヒドとシリルジエノールエーテルとの不斉ビニロガスアルドール反応を利用する新しい方法を確立することができた。この方法を用いることにより、天然由来のβ置換型MOAsであるCystothiazole Aの効率的な不斉全合成を達成するとともに、9-Methoxystrobilurin K型の主鎖構造をもつβ置換型MOAsを高い光学純度で得ることができた。
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