ショウジョウバエ卵殻形態進化におけるエンハンサー機能と位置情報の意義に関する研究
Project/Area Number |
04J02789
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Evolutionary biology
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Research Fellow |
中村 征史 東京理科大学, 基礎工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | キイロショウジョウバエ / クロショウジョウバエ / 形態進化 / EGFR情報伝達系 / rhomboid / decapentaplegic / エンハンサー / 位置情報 / 進化発生 / EGFRシグナル / ショウジョウバエ / 卵形成 |
Research Abstract |
1.卵形成期のrho遺伝子発現は複数の異なる領域に存在するエンハンサーの機能を必要とする。 卵形成期におけるrho発現のすべてを制御するエンハンサーが機能的に多様化しているかどうかを検討するために、卵形成期の完全なrhoエンハンサーの同定を試みた。PCR法を用いて、キイロショウジョウバエのrho遺伝子座の上流と下流に位置するゲノム領域をクローン化した。これらのDNA配列によって発現が誘導されるβ-ガラクトシダーゼ・レポーター系統を作出し、エンハンサー活性を解析した。その結果、卵形成後期で活性化される既知のエンハンサーを含む領域以外は、レポーター遺伝子の発現を示さなかった。したがって、卵形成期のrho発現には、既知のエンハンサーと、これとは独立にゲノム領域に存在する別のエンハンサーの機能が必要であることが明らかになった。 2.rhoを制御するDppシグナルの位置情報は進化的に多様化している。 rho発現パターンや卵殻形態の進化が、Dppシグナル伝達経路による位置情報の多様化に起因するかどうかを解析するために、クロショウジョウバエにおいて、Dppシグナルの低下が卵殻突起数に影響を与えるかどうかを検討した。Dppシグナルの構成因子であるMadのクロショウジョウバエ相同遺伝子をクローン化し、RNA干渉法を用いてMad遺伝子の機能阻害を行った。その結果、Madの機能を阻害したクロショウジョウバエにおいて、キイロショウジョウバエ様の形態を示す卵殻が低頻度で観察された。したがって、ショウジョウバエ種間におけるDppシグナルによる位置情報の変化が、rho発現パターンに変化をもたらし、卵殻突起数の多様化の原因になっていることが示唆された。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)