Project/Area Number |
04J02957
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Electronic materials/Electric materials
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Research Institution | Tohoku University |
Research Fellow |
芦澤 好人 東北大学, 未来科学技術共同研究センター, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | トンネル磁気抵抗効果(TMR) / 強磁性トンネル接合(MTJ) / 強磁性体・絶縁体界面 / スピン偏極率 / ハーフメタル / CoFeB / MgO / ウルツ鉱型 / 閃亜鉛鉱型 / MnTe / スパッタリング法 |
Research Abstract |
磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM)を始めとするスピン制御薄膜論理デバイスの基礎物理現象であるトンネル磁気抵抗(TMR)効果を十分に理解・解明することは、物理的・工学的に非常に重要なことである。高いTMR比の導出には、単にスピン偏極率が100%となるハーフメタル強磁性材料を用いることよりも、むしろ高いスピン変極率を有する強磁性体/絶縁体界面すなわちハーフメタリック界面を実現することが重要であることが明らかになってきている。 巨大なTMR効果を示す強磁性体1絶縁体材料としてCoFeB/MgO系が知られているが、現在、必ずしも高いTMR比が導出できるとは限らない状況である。本研究では高いスピン偏極率を有する強磁性体1絶縁体界面の実現手法の確立を目的としている。CoFeB/MgO系におけるハーフメタリック界面の実現には、CoFeB(001)/MgO(001)/CoFeB(001)の実現が重要であるため、平成18年度はそれを実現する手法の確率を検討した。 MgO障壁層の結晶配向は、下地となるCoFeB層の結晶性とその配向に強く依存し、(001)面配向したMgO障壁層を得るためには、CoFeB相の非晶質性を高めることが極めて重要であることが明らかになった。CoFeB相の非晶質性を高めるには、CoFeB層の直下にTa層を0.5nm以上挿入すること、もしくは、MnIr膜厚を10nm以下に低減しかつCoFeB相のB組成を高濃度(20-25 at.%)にすることが非常に有効であることがわかった。 高温熱処理により得られるTMR比はMgO障壁層の(001)面の配向度の向上にともない増加し、(001)面配向度の最も高い領域において最大を示すことがわかった。200%を超える巨大TMR比の導出には、成膜時のMgO障壁層において高い(001)配向を実現することに加え、CoFeB相をMgO(001)界面から(001)面に配向させて結晶化させることが重要である。CoFeB層をMgO界面から結晶化させるためには、金属Mg層をCoFeB層とMgO層との界面に挿入することによりCoFeB層表面の酸化を防止することが重要であることがわかった。
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