Project/Area Number |
04J03455
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Cell biology
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
佐藤 裕公 東北大学, 大学院生命科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 鞭毛運動 / ダイニン / ラジアルスポーク / カタユウレイボヤ / 軸糸 / プロテオミクス / 精子鞭毛 / 運動制御 |
Research Abstract |
本研究は、真確生物の細胞の赤鞭毛中にラジアルスポークという蛋白質複合体に注目し、その解析を行っている。真核生物が広く有する鞭毛・繊毛は、細胞自体の持つ微小運動器官であり、細胞遊泳や溶液の循環など、その機能は様々な生体にとって非常に重要である。鞭毛・繊毛の内部の骨格上に存在するモーター蛋白質、ダイニンは滑り運動を発生させるが、ラジアルスポークはその制御の中枢を担う蛋白質複合体である。ラジアルスポークの異常は生体の生命活動にとって致命的な欠陥となる。 遺伝子情報が非常に潤沢で、均一な試料を多数調製できるうえに、運動制御の可視化が容易であることから、原索動物カタユウレイボヤの精子を研究に用いる。これまでに、ホヤ精子プロテオミクスの分析系を作製し、用いてきた(Inaba et al.,2002. Hozumi et al.,2004)。既知の成分の情報をもとに、ホヤ精子中からラジアルスポーク成分を精製し、新規の蛋白質成分を多数同定してきた(Padma, Satouh(*equal first) et al.,2003. Satouh et al.,2005)。当年度は、ホヤゲノムと全組織のcDNA情報を用いた、新しい高水準ホヤ総合プロテオミクス分析系の構築に取りかかった結果これに成功し、複数の方法によって精製したラジアルスポーク中の新規成分を数多く同定した。また、その系を用いることにより、これまで多細胞生物で明らかにするのが難しかった精精子鞭毛ダイニン複合体の全容を明らかにすることができた(Hozumi et al.,2006)。 多細胞生物におけるラジアルスポークの研究はこれまでになかった。本研究により明らかになった蛋白質構成は、単細胞生物における構成と共通点をしめす一方、重要な相違点を含んでおり、鞭毛の運動制御におけるラジアルスポークの機能の本質を表す結果を示すことができた。
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